日本国憲法B

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
坂田 仰 講師 2 第2学期 2

授業の目的・内容

「自由でありたい」という誰もが持っている願い。しかし、「自由とは何か」と問われると、その答えは千差万別である。また、日本国憲法が規定する様々な自由と「厳しすぎる校則」という言葉に代表される今日の学校教育の有り様は極めて対称的である。憲法の講義は、通常、人権と統治機構の二分野で構成される。この講義は、主に人権の分野を中心として進める予定である。法と教育の間に存在する対立と調和を、日本国憲法が想定する「人間像」及び「自由のための教育」という視点から解き進めていく。講義を通じて、アメリカの哲学者であるリチャード・ローティによる「個性を開花させる以前に、まずその社会化が行われなければならない。自由のための教育は、自由に対する一定の制約が課された後でなければ始めることができない。」という言明の意味を理解してもらえれば幸いである。

授業計画

1 公教育と憲法学……子どもの社会化
2 人権の享有主体……子どもの保護と自律
3 人権の私人間適用……私立学校の校則
4 公共の福祉……学校教育と予防接種
5 平等権……障害児教育と平等/男女別学と分離すれども平等に原則
6 思想良心の自由……日の丸・君が代
7 表現の自由……生徒の表現の自由
8 信教の自由……公立学校と政教分離
9 学問の自由……大学の自治
10 適正手続の保障……学校教育と適正手続
11 残虐な刑罰……体罰
12 民主主義1……二つの民主主義論
13 民主主義2……義務教育の存在意義
14 理解度の確認
15 自主研究
全15回で、日本国憲法の基本的な枠組みと人権論を扱う予定である。

授業方法

伝統的な講義スタイルをとるが、必要に応じてビデオ教材等も使用する。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):70%
小テスト:30%(小テストを二回程度実施し,理解度の確認を図る。)
予習,復習の充実を期待する。

教科書

坂田仰・田中洋『教職教養日本国憲法 』補訂第2版、八千代出版2011

参考文献

授業時に指示する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

日本国憲法A、Cと同一内容の予定なので登録時には注意すること。