市民と法
私法に関する紹介・導入―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
平野 眞由 講師 4 1~4 通年 1

授業の目的・内容

 法が日々の私たちの生活に関わりがあることを、具体的事実(現実)と具体的な法条(理想)とを照らし合わせて理解し実感する。
 
 法学を通じ、受講者が新たな世界を知り、社会への好奇心を得たり視野が広がることがあれば幸いである。

授業計画

 第1クール(第1~7回)では、昨年度話題となったドラマ『半沢直樹』の舞台となった銀行が扱っている法のうち、民法、会社法、手形法・小切手法、民事訴訟法等及びこれらの関連法の一部について学ぶ。法専門科目の紹介という意義も有する。
 第2クール(第8回以降)では、民法の契約以外(相続・離婚・事故等)の概要について、学習する予定である。
 なお、第2クール以降(第8回以降)は、受講者の意見・要望等を聞き再度内容吟味をしたうえで、授業計画を変更する可能性もある。

授業方法

 講義形式だが、個別の指名は基本的に控えるが時々受講者へ問い掛けをしながら授業進行する。受講者は知識ゼロでもその場でぜひ思考して欲しい。
 受講者への板書を大切にし、受講者が学習内容を聞いて観て書いて理解し記憶できる講義を目指す。

成績評価の方法

レポート:50%(現時点では、「自身が出席した授業の内容のうち」、「法的」興味・関心をもった点について、①理由を付し、②さらに自身が調査した内容及び③自己の見解を併せて報告せよ、とのレポート課題を考えている。)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):50%
 レポート提出を成績評価の基本前提とし、「レポート提出者のみ」次の観点で成績評価する。
 
 
 まず、出席数が19回未満の者は理由を問わず、基本的には成績評価の対象すらならない(19回だけ出席すればよいというわけではまったくない)。本授業での「出席」とは、
①始業開始のチャイムと同時に配布される出席カードを、受講者本人が基本的に受領し、
なおかつ
②当日の授業「学習内容」に関するコメントを「受講者本人が」当日の授業終了後に速やかに提出した場合に限る。
 
 なお、①について、通学途上の交通機関の遅れ等により遅刻した場合には、当該交通機関で交付される遅延証明書その他により、遅延理由について客観的に証明可能な資料を添えて、速やかにその旨を申し出ること。
 又、部活動、慶弔ごと等による欠席等は、年2回のみ、客観的に証明可能な資料を添えて、速やかにその旨を「該当受講者が各自で」申し出た場合のみ(とりまとめた代表者のみが申し出ればよいわけではない)、個別判断で出席扱いとすることもあるが、あくまで例外扱いである。学生が学生同士で作成した欠席証明書の類いも、原則として出席とは認めない。病欠も、基本的には受講者の健康管理上の自己責任として処理する。
 
 
 次に、G-Portでの授業前の授業予定項目等の閲覧は必須であり(これが本授業の予習にあたる)、閲覧の有無等も成績評価する。
 
 
 さらに、提出レポート及び本授業でいう出席等のほか、
共同利益となる授業支援行為(出席カードの配布等)には成績評価のプラス、
逆に共同不利益行為(授業中の私語等)には成績評価のマイナスを、厳格に行う。
 
 
 なお、授業ノート・サポーターを公募する。これは受講者の授業内容の理解等を授業担当が事後的に計測する目的で行う、教育上の自己点検として有効に活用しているものである。ノート・サポーターとして最後まで資格喪失しなかった者は、成績評価レポートの提出なくして、ノート・サポーターとして「提出した成果物の出来ばえ等」により、成績評価レポートの提出に代替する権利を取得できる。要は、授業ノート・サポーターに授業最後まで資格喪失しないでいれば、成績評価レポートの提出を免除される権利を取得できる。但し、以下のとおり厳しい資格要件がある。
 ①授業に全回出席できること(如何なる理由であれ1回でも欠席があれば資格喪失)。
  ここでいう授業は補講が行われた場合、補講授業も含んでいる。
  又、第1回授業より本授業を出席していなければならない(途中回からの授業出席者には、授業ノート・サポーターの資格はない)。
 ②第1クールの授業ノートの第1回からの授業ノートコピーの提出は、5月24日午後5時まで、校内所定場所まで持参提出すること(その後は、追って具体的に、都度、指示する)。コピー費用は受講者負担とする。
 ③提出ノートにおいて不備が散見されたり、成績評価提出レポートに代替できる内容を有していない等と判断された場合には、その旨を告知し、ノート・サポーターとして資格喪失することとなる(異議があれば聴聞はするが、 判断裁量は授業担当に専属する)。
  しかし、この場合、ノート・サポーターとして積極的な授業取組みを行った努力姿勢に対しては成績評価においてプラスとなり、決してマイナス評価を行うことは一切ない。
 
 
 以上、成績評価算定の事実(例えば、出席・提出レポート関係等)等に、不正があった場合又は不正を疑わせる行為があった場合には、その一事だけをもって、他の受講者との公平等から厳しく対処する。

教科書

 第1クールでは、G-Portで毎週配信予定の授業項目を基に、授業及びその予復習の参考にもなるオリジナル・レジメをG-Portへ登載予定である。
 
 第2クールでは、G-Portで毎週配信予定の授業項目を、G-Portへ登載予定である。

参考文献

長谷部由起子ほか『デイリー六法』平成26年版、三省堂2013年、ISBN=9784385159577
 法学では具体的な条文が出発点となる。具体的事実を抽象的な法の文言にあてはめる作業を授業では行う。特に第1クールでは、法文をしっかり読むようにしたい。このほか長谷部由起子ほか『法の世界へ〔第5版〕』(有斐閣・2012年)も、実用法学への入門書として有益な良書であり、推奨する。
 
 なお、第2クールでの現時点における参考文献として、近江幸治『ゼロからの民法入門』(成文堂・2012年)を挙げておく。このほかは、追って具体的に指示・紹介する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

 受講者の授業への日頃の積極的な取組みが、成績評価という具体的なカタチとして現れるものとなる努力をする。日々の継続(積重ね)はたいへんな労であるが、受講者が報われるものとする。受講者の熱意には極力応えたい。
 いっときの単なる瞬間点ではなく、日頃の各自の本授業に向ける一連過程(毎回の授業を基軸に、その前後の予復習も含む)を、極力、成績評価対象とする。
 
 初回より具体的内容に入るので(ノート及び筆記用具を持参のこと)、授業科目及び授業担当が受講者に適合するかをよく見極めのうえ通年受講を決意して欲しい。授業内容は途中回から参加しても受講者の理解に支障がないように配慮する(成績評価レポートのテーマにもまったく影響はない)。本授業に関心がある者は積極的にとりあえず授業に参加してみて欲しい。法知識ゼロから共に学ぼう。
 なお、『現代社会と法』とセット受講でなくとも、授業理解上問題はまったくない。