ジェンダーと文化
男性学の視点から考える―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
田中 俊之 講師 4 通年 1

授業の目的・内容

ジェンダー研究は女らしさだけではなく、男らしさもまた社会・文化的に形成されたものであることを明らかにした。男性学とは男性が男性であるがゆえに抱える「男性問題」を、ジェンダーの視点から問う学問である。講義では現代の日本社会を中心に、男性と男らしさをめぐる諸問題について考察する。各種の調査データや映像資料などを参照しながら、いかにして男らしさが社会的・文化的につくられていくのかを検討していく。学術的な議論に終始するのではなく、仕事や恋愛といった身近なテーマを取り上げることで、受講者一人ひとりが自分の問題としてジェンダーを考えられるようにしていきたい。

授業計画

1 授業ガイダンス
2 ジェンダー論入門①
3 ジェンダー論入門②
4 恋愛とジェンダー
5 結婚とジェンダー
6 男性学をはじめよう
7 「男性問題」とは何か
8 男性はなぜ働きすぎてしまうのか
9 男性の育児休業
10 隠蔽される男性不妊
11 地域や家庭における男性の居場所
12 オタクの従属化と異性愛主義①
13 オタクの従属化と異性愛主義②
14 「異性愛」男性という位置
15 第1学期まとめ
16 男性性をめぐる社会理論①
17 男性性をめぐる社会理論②
18 男性運動の歴史①
19 男性運動の歴史②
20 シングルという生き方①
21 シングルという生き方②
22 草食系男子の増加と現代の恋愛
23 現代若者の性意識①
24 現代若者の性意識②
25 定年退職後の男性の生き方①
26 定年退職後の男性の生き方②
27 メディアと男らしさ①
28 メディアと男らしさ②
29 異性愛主義とホモフォビア
30 まとめ

授業方法

教科書で予習し、講義では内容をまとめたプリントを配布する。講義形式。

成績評価の方法

レポート:40%
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):60%

教科書

田中俊之『男性学の新展開』、青弓社2009年、ISBN=978-7872-3306-6
授業時に指示します。

参考文献

授業の進行にあわせて適宜紹介します。

履修上の注意

履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

自らの頭で考える姿勢を望みます。