※東洋史特殊研究

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
第1学期  鶴間 和幸 教授
第2学期  武内 房司 教授
4 3~4 通年 5

鶴間 和幸 教授 (第1学期)

授業の目的・内容

日本における中国古代史の研究史を振り返りながら、現在の学界で何が求められているのか、研究課題を検討する。修士論文や博士論文を目指す受講者が、どのように課題を見出すか、講義者の体験を語りながら、ひとりひとりの研究に進め方を助言していく。

授業計画

1 中国古代史研究の歩みⅠ~戦前編
2 中国古代史研究の歩みⅡ~戦後編
3 秦漢帝国史研究の課題~秦漢史研究の史料
4 漢代豪族研究~卒業論文・修士論文の課題
5 現地調査の方法Ⅰ~漢代皇帝陵 
6 現地調査の方法Ⅱ~中国古代水利施設
7 秦帝国の形成と地域Ⅰ~博士論文の課題
8 秦帝国の形成と地域Ⅱ~統一と地域
9 秦帝国の形成と地域Ⅲ~歴史と伝説
10 秦帝国の形成と地域Ⅳ~水利・陵墓・都市・長城
11 秦帝国の形成と地域Ⅴ~研究の総括と展望
12 卒業論文への取り組みⅠ~受講生(4年次)のレポート
13 卒業論文への取り組みⅡ~受講生(3,2年次)のレポート
14 修士論文への取り組み~受講生のレポート
15 博士論文への取り組み~受講生のレポート
史料の講読を参加者とともに進める。

授業方法

参加者は分担して担当する。

成績評価の方法

レポート:50%
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):50%

参考文献

鶴間和幸『秦帝国の形成と地域』、汲古書院2013年、ISBN=9784762960079

武内 房司 教授 (第2学期) 近代日本のアジア旅行記

授業の目的・内容

明治期以降戦前期までにアジアに関わった日本人の記録(旅行記・見聞録・日記等)を,刊本のみならず文書資料も含めて掘り起こし,近代日本人のアジア体験がもった意味を検証していくことにしたい。その際,中国のみならず東南アジアなど他のアジア地域も対象に入れるべきではあるが、昨年度の継続として、今年度も、清仏戦争期の日本人の中国体験を取り上げてみることにしたい。最初に、近代アジア旅行記の特質、清仏戦争期の東アジア情勢等について概説した上で、漢学者岡千仞が残した漢文体の旅行記『観光紀游』を参加者とともに読み進めていく予定である。最後の3回は講読で得た知見を中心に、報告者の関心にしたがって報告し、皆で討論したいと思います。

授業計画

1 イントロダクション
2 研究史
3 日本人のアジア旅行記(近代編)
4 清仏戦争期の東アジア(政治編)
5 清仏戦争期の東アジア(世相編)
6 岡千仞と漢学
7 岡千仞と王韜
8 岡千仞『観光紀游』を読む(上海編)
9 岡千仞『観光紀游』を読む(蘇州・杭州編)
10 岡千仞『観光紀游』を読む(北京編)
11 岡千仞『観光紀游』を読む(香港編)
12 参加者によるまとめと報告(文化編)
13 参加者によるまとめと報告(社会編)
14 参加者によるまとめと報告(政治構造編)
15 展望と課題

授業方法

講義・講読・討論の各形式を併用する予定です。講読にあたり必要な辞書等のレファレンスについては最初に紹介します。

成績評価の方法

レポート:50%
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):50%
平常点・報告内容・レポートを総合して評価します。

教科書

テキストは授業時に配布します。