※心理学特殊研究8

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
越智 啓太 講師 2 2~4 第1学期 1

授業の目的・内容

本講義では犯罪心理学の中でも心理学的な知識を使用して犯罪捜査を支援する捜査心理学の立場から、連続殺人、大量殺人、テロリズム、子どもに対する性犯罪、ストーキングの各犯罪について犯人の行動パターン、特徴、動機などについて分析を加えていく。

授業計画

1 犯罪心理学の枠組み犯罪心理学を構成する犯罪原因論、捜査心理学、矯正心理学などの分野を概観し本講義の対象である犯罪者行動研究の位置づけを行う。
2 連続殺人(1)連続殺人の概念、連続殺人事件の事例
3 連続殺人(2)連続殺人の分類とその動機
4 連続殺人(3)女性による連続殺人
5 大量殺人(1)大量殺人の概念、大量殺人の事例
6 大量殺人(2)大量殺人の動機、犯人の行動パターン
7 テロリズム(1)政治テロリストの動機と行動パターン、政治テロの事例
8 テロリズム(2)原理主義的宗教テロリズム、新興宗教のテロ、集団自殺
9 テロリズム(3)ローンウルフ型個人テロ、エコテロリズム
10 子どもに対する性犯罪(1)子どもに対する性犯罪の概念、犯人の特性、被害者の特性 
11 子どもに対する性犯罪(2)犯人の行動パターンと手口、犯罪場所の特徴 
12 ストーキング(1)ストーキングの概念、ストーカーのタイポロジー 
13 ストーキング(2)拒絶型ストーカー・憎悪型ストーカーの特性と行動パターン
14 ストーキング(3)親密希求型ストーカー・無資格型ストーカーの特性と行動パターン 
15 まとめ

授業方法

授業は講義により行う。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):90%(基本的な知識(キーワードとその意味)の修得と、それを用いて授業で取り上げた罪種について心理学的な解説ができるようになること)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):10%(コメントシートの内容)
毎回コメントシートを回収し、その内容によって得点を加算する(減点はしない)

教科書

越智啓太『ケースで学ぶ犯罪心理学』、北大路書房2013年、ISBN=9784762828157

参考文献

越智啓太『犯罪心理学』(朝倉心理学講座18)、朝倉書店2006
越智啓太『犯罪捜査の心理学』、化学同人2008
越智啓太ほか『法と心理学の事典』、朝倉書店2011
越智啓太『犯罪心理学 』(progress and application)、サイエンス社2012

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

扱うテーマが犯罪という不快なものであり、また、授業では犯罪に関連した話や不快な資料も使用する可能性があるので、受講に当たっては、各自の興味や適性を考慮すること。