※マンガ・アニメーション芸術批評研究

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
夏目 房之介 教授 4 2~4 通年 3

授業の目的・内容

我々自身の中のマンガ(あるいはアニメ、キャラクター文化など)という現象を問い、その主題化をいかにして研究として表現するか。その課題を、発表や討議を通して探求する。マンガ研究の定まった方法論はないので、方法論の模索そのものがゼミの主題であるともいえる。

授業計画

1 ゼミ内容の説明と簡単な討議
2 夏目発表(論文の発想法など)
3 修士、博士学生による発表
4 随時、論文講読
5 その他、ゲスト講師の講義と質疑など
学生の発表と討議を中心に展開するので、特定の主題はない。各自発表の主題は、基本的にはマンガやその周辺の事象と関連性を保ちたいが、発表と質疑による議論を中心にしたゼミなので、そのときどきの主題によって変化する。問題の組み立て、論理的な議論の形成を重視するので、マンガを離れた主題も可能。参考文献はできるだけ早期に読んでおくこと。議論の水準は、参考文献を読了したものとする。随時、論文講読も行う。

授業方法

学部生も履修可能なゼミなので、第1学期はおもに博士前期課程、後期課程及び聴講生らの発表を中心に進め、第2学期から学部生の発表を行ってもらう。また、博士前期課程新入生中心に、基礎的教養としての必読文献リストを配布するので、できるだけ早い時期に読む進めるよう要求する。

成績評価の方法

平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):50%
最低1回の発表:50%
履修者は、最低1回の研究発表を課し、その内容評価をもって成績評価とする。出席状況も参考にする。

教科書

竹内オサム、夏目房之介『マンガ学入門』、ミネルヴァ書房2009
鹿島茂『勝つための論文の書き方』、文芸春秋2003
夏目房之介『マンガはなぜ面白いのか その表現と文法』、NHK出版1997
清水勲『漫画の歴史』、1991
発表の主題を教科書の項目から選ぶのも可能。

参考文献

小田切博『キャラクターとは何か』、筑摩書房2010
四方田犬彦『漫画原論』、筑摩書房1999
中野晴行『マンガ産業論』、筑摩書房2004
大塚英志『アトムの命題 手塚治虫と戦後まんがの主題』、角川書店2009
伊藤剛『テヅカ イズ デッド ひらかれたマンガ表現論へ』、NTT出版2005

その他

履修者は25名以下とし、多数の場合は試験を行って選抜する。