特別演習
プレゼンテーション―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
藤﨑 実 講師 2 2~4 第2学期 5

授業の目的・内容

2020年のオリンピック招致で、東京のプレゼンテーションが大きく注目されたのは記憶に新しい所です。
「プレゼンテーション」いわゆる「プレゼン」は、一般に「提案・説得の技術」といわれ、今や広告ビジネスの現場だけでなく、新しい政策や施策の提案、新商品の発表会など、社会のさまざまな場で重要なスキルとされている。しかし、学生時代にプレゼンについて学ぶ機会は、ほとんどないのが現状ではないだろうか。
プレゼンとは何なのか。「プレゼン」と「発表」はどう違うのか。人の気持ちを動かすためにはどうしたらいいのか。何が人を動かすのか・・・。
 
現在、プレゼンのテクニックに関する本は数多く出版されているが、本授業では、その一歩手前のプレゼンの本質や考え方を知ることに重点を置く。もちろんプレゼン上達には、経験の蓄積やテクニックの習得も必要だが、まずは基礎的な「考え方」を知ることが最も重要だからである。
 
そこで本授業では、まずは①知識の習得(プレゼンの本質を知る)②習慣の習得(プレゼンの意識を持つ)に重点を置き、③技能の習得(プレゼンができるようになる)を目指す。
 
また、本授業では「プレゼンテーション」を、「伝えること=コミュニケーション」と、概念を拡張させて捉える。これは講師が長年広告業界で数々のプレゼンテーションを行い、実際に広告を制作してきた経験に基づくものであるが、これは現実的に求められているプレゼンのニーズに合致するものだと考える。
プレゼンをコミュニケーションのひとつだと考えると、身近なことから学ぶことがたくさんあることに気づく。演習として、みなさんに実際にプレゼンしてもらうテーマはいたって普通のものばかりです。しかし、相手にきちんと「伝える」ということがいかに難しいかに気づくでしょう。
 
就職試験の面接も自分を伝えるためのプレゼンであり、サークルのポスター制作も勧誘のためのプレゼンであり、新製品の発表会や記者会見もプレゼンだと考えることができる。こういった視点からも、学びを深めていきます。基礎をしっかり身につければ、プレゼンは誰でもうまくなれます。

授業計画

1 人間と広告行為とプレゼンテーション
2 社会へ向けたプレゼンテーションとしての広告から学ぶ
3 プレゼンの構成について学ぶ
4 (事例研究)世界の名プレゼンテーション①
5 (事例研究)世界の名プレゼンテーション②
6 ゲスト講師による講演(予定)
7 (演習①)プレゼン「テーマ1」
8 (演習②)プレゼン「テーマ2」
9 (演習③)プレゼン「テーマ3」
10 プレゼンで大切なこと
11 (演習④) プレゼン1
12 (演習④) プレゼン2
13 (演習④) プレゼン3
14 まとめ
15 自主研究
◎第1学期、第2学期を通しての授業となります。(第1学期、第2学期のみの受講はありません) 
◎第1学期は基礎編、第2学期はさらに一歩進めた実践編として位置づけています。
 
(注意) 授業内容とスケジュールは予定です。履修する学生の状況や理解度、社会的なニュースや動向、ゲストスピーカーの予定などを鑑みて、修正・変更する場合があります。その場合は、それがわかった時点で履修者に伝えます。

授業方法

◎授業は通常は講義中心だが、講義内容を反映させるカタチで、第1学期・第2学期で数回ずつ、実際に全員にプレゼンをしてもらいます。 
 
◎内容の理解を考慮して順を追って講義を進めていきますので、学生には毎回の出席を求めます。(成績評価では出席が大きな比重を占めます)  
 
◎履修者には実際のプレゼンや討論・議論など、授業への積極的な参加を望みます。 
 
◎ゲストによる講演を予定していますが、ゲストの都合により日程が前後する可能性があります。 
 
◎資料は適時用意します。適時、国内外の広告やCMを参考資料として上映します。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):30%(点数、理解度)
レポート:10%(内容、理解度)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):40%(内容理解に努めているか。授業に積極的に参加しているか。)
演習:20%(意図を理解して努力しているか。創意工夫をしているか。)
◎成績評価は総合評価とする。毎回の出席は特に重視する。
◎授業への積極的な参加姿勢、プレゼン内容や討論・議論なども成績評価の対象となります。
◎適時レポートの提出も予定していますが、これも成績評価の対象となります。

教科書

教科書は特にありません。必要な資料は適時配布します。また参考図書は適時紹介します。

参考文献

ブルース・バートン(著) 小林保彦(翻訳)『誰も知らない男 なぜイエスは世界一有名になったか』、日本経済新聞社2005年、ISBN=9784532164942
林寧彦 『歴史を動かしたプレゼン』新潮新書版、新潮社2010年、ISBN=9784106103650
ロブ・フュジェッタ (著) 藤崎実 (監修) 徳力基彦 (解説) 土方奈美 (翻訳)『アンバサダー・マーケティング』、日経BP社2013年、ISBN=9784822249779
◎「歴史を動かしたプレゼン」は、2012年9月にハングルに翻訳されて韓国の出版社からも出版されました。大変興味深い内容で、プレゼンテーションの大切さを実感できる良書です。
◎「誰も知らない男」は、コミュニケーションについて考えさせられる大変刺激的な内容の良書です。

履修上の注意

履修者数制限あり。(25名)
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

第1学期、第2学期を通しての授業となります。
連絡方法は適時、指示します。