経済政策
マクロ経済政策の効果と決定の仕組み―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
村瀬 英彰 教授 4 2~4 通年 2

授業の目的・内容

マクロ経済政策の効果と決定の仕組みについて解説する。とくに、当局(政府、中央銀行)が決定する政策が民間(我々)にどのような影響を与えるかという伝統的な経済政策論の一方向的な視点ではなく、民間の行動や予想が当局の政策決定や政策効果を左右し当局と民間の相互作用の中で政策が形成され政策効果が決まるという双方向的な視点を重視した分析を行う。そして、長引く不況に苦しむ日本経済の再興に役立つマクロ経済政策を考えるのに有益な実践的知見を得ることを授業の最終目標とする。なお、本授業では、以上の目的のために、マクロ経済モデルの構築や操作に関する復習的な学習も合わせて行っていく予定である。

授業計画

1 マクロ経済政策:実行の方法、目的、主体
2 国民所得会計
3 資金循環表、国際収支表
4 中央銀行のバランスシート
5 通貨供給と金融政策
6 通貨需要と資産選択
7 通貨-債券モデル:利子率の決定と金融・財政政策
8 通貨-自国債券-外国債券モデル:為替レートの決定と金融・財政政策
9 通貨-自国債券-外国債券モデル:固定相場制のケース
10 民間主体の予想形成:一時的政策と永続的政策
11 民間主体の予想形成:予想された政策と政策効果の織り込み
12 家計の経済活動と消費・貯蓄の決定
13 企業の経済活動と投資の決定
14 中央銀行と政府の統合予算制約式:金融政策と財政政策の関係
15 まとめ
16 価格調整モデルと数量調整モデル(貸付資金説と流動性選好説)
17 閉鎖経済のマクロモデルと金融・財政政策の効果
18 問題演習1(閉鎖経済における金融・財政政策の効果)
19 資産効果と金融・財政政策の効果
20 問題演習2(資産効果と金融・財政政策の効果)
21 ゼロ金利問題と金融・財政政策の効果
22 開放経済のマクロモデルと金融・財政政策の効果:変動相場制のケース
23 問題演習3(変動相場制における金融・財政政策の効果)
24 民間主体の為替予想と金融・財政政策の効果
25 ティンバーゲンの定理とマンデルの割当原理
26 国際政策協調問題:政府・政府ゲーム
27 開放経済のマクロモデルと金融・財政政策の効果:固定相場制のケース
28 通貨投機問題:民間・政府ゲーム
29 問題演習4(通貨投機問題と自己実現的予想)
30 まとめ

授業方法

講義と講義の節目で行われる問題演習(講義で扱ったテーマを数値例を使った問題にして配布、その問題への解答と正答の解説を行う)により進める。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):60%(授業理解の程度を評価する)
レポート:40%(第1学期末出題、授業理解の程度と課題解決の独創性を評価する―前者80%、後者20%)

参考文献

ポール・クルーグマン、モーリス・オブズフェルド『クルーグマンの国際経済学 理論と政策 下(金融編)』、丸善出版2014年、ISBN=9784621066157
(2014年2月より、出版元がピアソン桐原から丸善出版に変更)

その他

授業の進行と並行して日本経済新聞(日刊)、日経ヴェリタス(週刊)などの経済紙を読み現実のマクロ経済政策の動向に関する知識を深め授業とのフィードバックをはかることが有益である。