● 経済数学Ⅰ
―経済学で使う数学の基礎を学ぶⅠ――

本授業は、第２学期に開講される「経済数学Ⅱ」と合わせて、経済学の学習に役立つ数学の基礎を学びます。文系の学生諸君にとって苦手意識の強い数学を、初歩に戻りながら、また、経済学における利用例を示しながら、学習します。第１学期開講の本授業では、直線の式、２次関数、指数関数、対数関数といった基本的関数の性質、また、等差数列や等比数列の和の公式を学習し、その後に１変数関数の微分の意味とその方法、積分の意味や計算について学びます。なお、「経済数学Ⅰ」と「経済数学Ⅱ」は１年次に履修することを勧めます。

1	直線の傾きと直線の式
2	２次方程式と２次関数
3	３Ｄグラフ：平面の方程式
4	指数の演算規則、指数の含まれる文字式の計算
5	対数の演算規則、指数関数と対数関数のグラフ
6	等差・等比数列、数列の和のシグマ記号表記
7	シグマ記号の計算、漸化式
8	基本的１変数関数の微分と微分係数の意味
9	接線の公式
10	関数の定数倍・和・積・商の微分
11	合成関数の微分
12	１変数関数の微分の計算練習
13	１変数関数の極大・極小と経済分析
14	２階微分と関数の凹凸、増減表
15	多項式の積分

基本的に講義形式で実施します。自習問題や配布したプリントは私のホームページから常時取り出せるようにしています。さらに、本授業の問題演習の為の授業として「経済学特殊講義（経済数学演習Ⅰ）」を開講しています。高校で数学ⅡおよびBを履修しなかった人、または、数学Ⅱ・Bを履修した人であっても「数学は苦手であり、経済数学の授業だけでは自習が困難」と考える人は「経済学特殊講義（経済数学演習Ⅰ）」を同時に履修することを強く勧めます。

第１学期（学期末試験）：70％

小テスト：30％

小テストはマークシートによる試験とし、期末試験は記述試験です。経済学特殊講義（経済数学演習Ⅰ）で行う問題演習【学内にて、ホームページからダウンロード可能】をしっかりと復習することが重要である。

本授業では教科書の指定はせず、授業のノートを作成して勉強するように講義を進めます。高校で使用した教科書が大変役に立ちますから、持っている人は持参してください。

岡部恒治『経済数学入門』（新経済学ライブラリー）、新世社、1998年、ISBN=4915787907

岡田章『経済学・経営学のための数学』、東洋経済新報社、2001年、ISBN=4492312986

尾山大輔・安田洋祐『経済学で出る数学』改訂版、日本評論社、2013年、ISBN=9784535556591

『経済数学入門』は、要点の整理とまとめに主眼が置かれている読みやすい教科書。数学が不得意な人に適します。『経済学・経営学のための数学』は、大学院に入ってからも役に立つ優れた教科書です。「数学はそんなに嫌いではなかった」という人に適します。『経済学で出る数学』は、経済学の授業でどのようにして数学が使われるかのよく説明されており、経済学における数学の活用は早く知りたい人に適しています。

第1回目の授業に必ず出席のこと｡

【単位修得上の注意】(1) 平成23年度以前入学者については、「経済数学Ⅰ」及び「経済数学Ⅱ」の単位（各２単位）を両方とも修得した場合のみ、「経済数学」の単位（４単位）を修得したこととする。どちらか一方のみの単位を修得しても随意科目の単位修得となるので注意すること。(2) 平成23年度以前入学者で「経済数学入門」（４単位）または「経済数学」（４単位）の単位を修得している学生は「経済数学Ⅰ」の単位は修得できない。(3)履修希望者は、第１回目授業を欠席した場合でも、それ以降の授業に必ず出席して、本授業の受講方法をきちんと把握すること。

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