文学・文化コース 専門演習(3)
ニュージャーマンシネマとドキュメンタリー―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
渋谷 哲也 講師 2 3~4 第1学期 2

授業の目的・内容

映像においてドキュメンタリーとフィクションの境界はあいまいです。劇映画でも現実の記録映像を効果的に取り入れることがあり、またドキュメンタリー(記録)映画でも作り手が意図的に介入して場面を創作してしまうことは珍しくありません。こうした映像と現実の関係性を問うことは映画において本質的な問題です。この演習では現実と虚構、記録と演出といった二項対立関係をドイツ語圏の映画において考察します。まずはドキュメンタリーの歴史を概観し、その後いくつかの映画を取り上げ、具体的に考察します。日本語字幕のない作品も用いますが、その際は原語スクリプトや英語字幕で台詞の意味を確認します。

授業計画

1 導入 ドキュメンタリーについて
2 ドキュメンタリー映画の歴史(1)初期映画
3 ドキュメンタリー映画の歴史(2)記録と政治宣伝
4 ドキュメンタリー映画の歴史(3)現代のドキュメンタリー
5 中間討論
6 ヘルツォークの映画『ラ・スフリエール』(1)
7 『ラ・スフリエール』(2)
8 ヴェンダースの映画(1)
9 ヴェンダースの映画(2)
10 シュレーターの映画(1)
11 シュレーターの映画(2)
12 ガイヤハルターの映画『プリピャチ』(1)
13 『プリピャチ』(2)
14 授業の総括
15 予備日
取り上げる映画は授業時に改めて相談します。

授業方法

基本は講義と参考映写の鑑賞。時折学生の自主発表を挟んで、採取的に討論に時間を取ります。また各テーマごとにリアクションペーパーを提出してもらいます。

成績評価の方法

レポート:70%(授業内容の理解度、文章表現能力)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):30%(出席、発言、リアクションペーパー)

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。