○ルベーグ積分

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
中野 史彦 教授 4 3~4 第1学期週2回
4
3

授業の目的・内容

測度論、ならびにルベーグ積分論の講義である。はじめに直線の複雑な部分集合の長さや、連続とは限らない複雑な関数の積分を定義する理論を学ぶ。次にこの理論を一般の集合の部分集合の体積やその上で定義された関数の積分の理論に一般化する。ルベーグ積分は現代解析学の基礎でもあり、現代確率論の基盤ともなる理論である。

授業計画

1 集合算の復習、ルベーグ積分の考え方
2 有限加法族とσ-加法族
3 有限加法的測度と測度
4 外測度
5 拡張定理による測度の構成と一意性
6 直線上のボレル測度
7 可測関数
8 非負関数、実数値関数の積分
9 複素数値関数の積分
10 色々な項別積分定理
11 ルベーグ積分とリーマン積分の関係
12 直積測度
13 フビニの定理
14 n次元ルベーグ測度
15 符号付き測度とそのJordan分解
16 Lebesgue-Radon-Nikodymの定理
17 ルベーグの微分定理
18 有界変動関数
以上の内容は重要項目であって、一回毎の講義の内容ではないが、講義は大略以上のような事項を講ずる。進度の具合によっては以上の項目は一部または全部を省くことがある。集合算に習熟していることが学習の能率に影響が大きいであろう。「ルベーグ積分演習」とはセットで履修することを要する。

授業方法

板書による。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):100%
試験の成績が基準点に達しない場合、小テストなどの結果をもとに判断する。

教科書

谷島賢二『ルベーグ積分と関数解析』(数学の考え方)、朝倉書店2002
猪狩 さとる『実解析入門』、岩波書店
G. B. Folland, Real Analysis, 2nd Edition, Wiley-Interscience, 1999