分子細胞生物学2 生2年
遺伝子発現の制御とその分子メカニズム―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
菱田 卓 教授 2 2 第2学期 2

授業の目的・内容

ゲノムDNA上に遺伝子として蓄えられた遺伝情報がどのようにして生命機能に用いられるのかを知るためには、遺伝子の発現とその制御について理解することが重要である。本授業では、遺伝子がmRNAへ転写され、さらにタンパク質へ翻訳される機構やそれらの制御機構について、原核生物と真核生物の類似点や相違点に着目しながら解説する。さらに、エピジェネティクスと呼ばれる染色体構造が遺伝子発現の制御に果たす役割についても解説する。

授業計画

1 遺伝子発現の概説
2 原核生物の転写装置(RNAポリメラーゼと転写開始複合体)
3 原核生物の遺伝子発現の調節 I(オペロン調節)
4 原核生物の遺伝子発現の調節 II(ファージ感染・ストレス応答)
5 真核生物の転写装置 I(RNAポリメラーゼ)
6 真核生物の転写装置 II(基本転写因子)
7 真核生物の遺伝子発現の調節 I(転写活性化因子)
8 真核生物の遺伝子発現の調節 II(クロマチン構造)
9 真核生物の遺伝子発現の調節 III(エピジェネティクス)
10 mRNAのプロセシング I(スプライシング)
11 mRNAのプロセシング II(キャップ及びポリアデニル化)
12 その他のRNAプロセシング(tRNA、rRNA、RNA干渉など)
13 翻訳 I(開始制御)
14 翻訳 II(伸長制御と終結)
15 全体の総括(理解度の確認)

授業方法

毎回配布する資料をもとに講義形式で進める。パワーポイントなどを用いて視覚的な理解を促す授業を行う。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):75%
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):25%

参考文献

『カープ分子細胞生物学』第4版、東京化学同人2006年、ISBN=4807906410
R. F. ウィーバー『ウィーバー分子生物学』第4版、化学同人2008年、ISBN=4759811567

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。