生徒指導の研究B
援助することと教育すること―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
宮盛 邦友 准教授 2 2~4 第2学期 4

授業の目的・内容

この授業は、指導を思考することを通して、生徒指導・進路指導の理論・方法を理解することを目標としている。生活指導・生徒指導が、教育活動としてなぜ必要なのか。それは、生徒が主体的になるために、どのような役割をはたしているのか。教師は、子どもに対して、どのような援助をおこなえばよいのか。このことを、ともに学習・研究することにしたい。

授業計画

1 啓く
2 自己理解・子ども理解とアイデンティティ・関係性
3 子ども問題としての登校拒否・不登校、少年非行、児童虐待
4 『生徒指導提要』と子ども・若者支援実践・政策
5 人間発達援助者としての教師と人間発達援助実践としての教育実践
6 人間形成における〈援助〉をめぐる問題
7 〈援助〉と〈教育〉との関係について:〈おとなが子どもを援助すること〉は〈おとなが子どもを教育すること〉とどう違うのか
8 〈援助されること〉と〈自立性〉との関係について①:過保護の問題性
9 〈援助されること〉と〈自立性〉との関係について②:「善意と偽善」の問題
10 〈援助されること〉と〈自立性〉との関係について③:反精神医学・反教育学が問いかける問題性
11 〈援助されること〉と〈自立性〉との関係について④:「発展途上国への開発援助」おいて誰にとって何が援助となるのか
12 ジョイント・レクチャー
13 まとめ
14 ふりかえり
15 結ぶ

授業方法

授業のすすめ方は教員の講義と学生の発表を基本とするが、その内容については、学生の興味・関心もとりいれていく。積極的に発言するなど、主体的に授業に参加することが望まれる。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):30%(1回)
レポート:20%(2回)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):50%(10回)

教科書

宮盛邦友編『子どもの生存・成長・学習を支える新しい社会的共同』、ひとなる書房2014
宮盛邦友『現代の教師と教育実践』、学文社2014

参考文献

西平直『教育人間学のために』、東京大学出版会2005
田中智志『教育臨床学』、高陵社書店2012
文部科学省『生徒指導提要』、教育図書2011

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

テキストの指定されている箇所を、必ず、読んできてほしい。そして、疑問をもって授業にのぞんでほしい。