心理学演習2
ポジティブ心理学研究の展開―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
堀毛 一也 講師 4 D/M 通年 5

授業の目的・内容

この演習では、「ポジティブ心理学」の研究動向について、2つの文献に掲載された論文を中心に解説・論議し、理解を深めることを目的とします。ポジティブ心理学は、Seligman,M.E.Pが、アメリカ心理学会の会長であった1998年に提唱した心理学研究の新たな方向性を意味しており、本邦でも関心をもつ研究者が増えてきています。この演習では、第1学期(~第15回)は「ポジティブ心理学研究の基礎」、第2学期(第16回~)は「ポジティブ心理学研究の諸相」としてポジティブ心理学に含まれる幅広い研究内容を紹介しつつ、学生の皆さんの研究との関連を検討しながら、それぞれの研究の進捗に寄与できるよう論議を進めたいと思います。

授業計画

1 ポジティブ心理学とは何か
2 ウェル・ビーイング研究の展開
3 ウェル・ビーイングの特性的基盤
4 ウェル・ビーイングの生物学的基盤
5 ウェル・ビーイングへの認知論的アプローチ
6 ポジティブ感情の機能
7 フローとマインドフルネス
8 ポジティブな対人関係
9 マインディングの機能
10 社会的知性と知恵
11 ポジティブ心理学と健康
12 ポジティブな社会・組織
13 ポジティブ心理学の応用
14 ポジティブ心理学と文化
15 自主研究
16 楽観性・楽観的説明スタイル
17 希望
18 自己効力感
19 自己統制
20 自己決定
21 リズィリエンス
22 勇気
23 愛情と情熱
24 感謝と許容
25 人生の意味
26 ポジティブ心理学と発達
27 ポジティブ心理学と教育
28 ポジティブ心理学と臨床・介入
29 ポジティブ心理学への批判と将来
30 自主研究
個々の研究テーマに合わせ、内容を変更する可能性があります

授業方法

初回を除き、毎回基本となる英語論文を用意します。受講される方は、その論文を読んできてください。その一部について、毎回担当者を決めて内容の要約や関連事項に関して調べてきたことを発表してもらいます。その後で論文の全体について解説し、個々の研究との関連について論議を行います。

成績評価の方法

レポート:20%(第1学期・第2学期の最後にレポート課題を出します)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):80%(各回の発表内容について評価を行います)
発表については、論文の要約の出来映えや、関連事項の調査内容等により評価を行います。レポートについては課題に対する理解の程度により採点をします。

参考文献

Lopez,S.J.,Snyder,C.R.(Eds.), Oxford Hamdbook of positive psychology, paper Edition, Oxford Univ. Press, 2011, ISBN:978-0199862160
Sheldon,K.M.et al.(Eds.), Designing positive psychology, hard Edition, Oxford Univ. Press, 2011, ISBN:978-0195373585

その他

欠席等の連絡はメールでkekehori@toyo.jpまで。