精神分析学特論
精神分析という営みの理解に向けて―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
藤山 直樹 講師 2 M 集中(通年)

授業の目的・内容

精神分析は日本に根付いていない、しかし、臨床心理学実践がその形をとるときに多大なインパクトを残した臨床実践である。私は、日本に数少ない開業のプライベートプラクティスの形で精神分析実践を日々おこなってる精神分析家である。その立場から、精神分析という営みがどのようなものであるのか、他の臨床実践とどのように違い、どのように同じなのか、ということを、生き生きとした形で提示する。
イラスト1
藤山のオフィス

授業計画

1 精神分析とは何か(1)そのdisiplineとしての特性
2 精神分析とは何か(2)分析的交流とはどういうものか
3 精神分析のケース提示
藤山の候補生時代のケースを提示して討論。
4 精神分析のケース提示
トーマス・オグデンのケースを提示して討論。
5 精神分析の歴史の概括
6 フロイトの仕事1
プレ精神分析の時代
7 フロイトの仕事
精神分析家になるということ
8 フロイトの仕事
技法論の変遷
9 フロイトの仕事
メタサイコロジーの諸側面
10 フロイトの仕事
後期理論・そしてフロイト以後の自我心理学
11 第一世代の分析家、とくにフェレンツィの意義
12 クラインとクライン派
13 ウィニコットとビオン
14 他の対象関係論者たちの仕事
15 現代の精神分析
できれば授業を受ける前に教科書を通読してから望んでください。

授業方法

授業は藤山が話をし、学生が聴くという伝統的座学が中心です。随時質問は自由です。
ケースセミナーだけは、学生の関与が強く求められます。全員発言していただきます。
藤山のオフィスの見学もおこないます。

成績評価の方法

レポート:50%(自分の頭とこころを使用しているかどうか。言葉を適切に使えているかどうか。)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):50%

教科書

藤山直樹『集中講義・精神分析 上・下』、岩崎学術出版社2008、2010

参考文献

藤山直樹『落語の国の精神分析』、みすず書房2012