西洋美術史

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
久保寺 紀江 講師 4 通年 5

授業概要

この授業は、西洋の美術史を初めて学んでみたいという方を対象としています。
一年を通じて、古代ギリシアから20世紀前半までに西洋で展開した美術の代表作品を鑑賞し、西洋美術の世界を探訪しましょう。
 西欧には、パリのルーヴル美術館やロンドンのナショナル・ギャラリー、フィレンツェのウフィツィ美術館など、数多くの美術館が存在します。美術館以外にも、西欧諸国には古代から現代にいたる各時代の様式による建築物も多く残っています。これらの美術は知識がなくても十分に感銘を受けるものです。しかし、その作品がいつ、どのようにして、だれによって生み出されたのか、ほかの時代の作品とはどのような違いがあるのか、その時代に特徴的な様式とはどのようなものか、このような知識を得ることで、遠い存在であった美術作品があなたにより生き生きと語りかけくることでしょう。
 「美術の歴史」には、独自の時代区分や様式などが存在します。美術史に特有の時代区分にそって、
一回の授業でひとつの時代、あるいはひとつの様式の特徴を、絵画や彫刻などを通じて紹介してゆきます。1学期は古代ギリシア・ローマ時代の美術から16世紀のイタリア・ルネサンスと呼ばれる時代までを紹介し、2学期は16世紀の後半から20世紀の前半までを扱う予定です。あとの時代へ移るほど絵画作品が中心となりますが、一年間で西洋美術史の代表作品をできるだけ紹介したいと思います。
 また、以下の授業内容は、進捗状況やその時期に開催される重要な展覧会等との関連から、一部変更となる可能性もあります。
通常は教室内での講義を行いますが、1学期に美術館への見学も予定しています。これは実際の作品が画集やスクリーン上の画像で目にする複製とはいかに異なるかを体験していただくための重要な機会です。美術館の開館時間と授業時間が一致しないため、おそらく土曜日の午後などになるかと思いますが、ご了承ください。
 西洋美術史は知れば知るほど楽しい学問です。一年の授業を通じて、なんとなくどこかで見たことのあった美術作品がより身近で心に響く作品、より深く知ってみたい作品へと変化するような、そんなわくわくする体験をしていただける授業を目指します。

到達目標

西洋美術の歴史について、古代ギリシア・ローマ時代から20世紀までの各時代や様式の特徴を理解することができるようになる。

授業計画

1 イントロダクション(授業の紹介と進め方など)
2 「美術史」をつくった人々
3 古代1 (古代ギリシア)
4 古代2 (古代ローマ)
5 作品をよりよく鑑賞するための技術
6 中世1 (ロマネスク)
7 中世2 (ゴシック)
8 西洋美術史に必要な知識:聖書と神話
9 美術館見学
10 ルネサンス1 (初期ルネサンス)
11 ルネサンス2 (盛期ルネサンス)
12 ルネサンス3 (盛期ルネサンス)
13 北方ルネサンス
14 まとめ
15 予備日
16 ルネサンス期以降の展望
17 マニエリスム
18 バロック1 (カラバッジョなど)
19 バロック2 (リュベンス レンブラントなど)
20 ロココ
21 新古典主義1 (ダヴィッドなど)
22 新古典主義2 (アングルなど)
23 ロマン主義
24 写実主義
25 印象主義のはじまり(マネ モネなど)
26 印象主義とその展開(新印象主義) 
27 ポスト印象主義 (セザンヌ ゴッホ ゴーガンなど)
28 その他の19世紀後半の流れ
29 20世紀前半
30 理解度の確認

授業方法

パワーポイントで作品等の画像を見ながら講義を進めます。
授業時間外に美術館見学の機会を設ける予定です。

準備学習

気になる美術展覧会に足を運んで、本物の作品と触れ合う機会を積極的に得るようにしてください。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):40%
レポート:40%(夏季休暇中に各自行うレポートです。)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):20%(美術館見学や授業時間内での課題などです。)
夏季休暇中に行うレポートおよび第2学期の学年末試験が成績評価のための大きな二つの要素となります。また、学年末試験を受験するためには、夏季休暇中に行うレポートを提出している必要があります。

教科書

特に指定しませんが、ほぼ毎回資料を配布します。

参考文献

高階秀爾 監修『カラー版 西洋美術史』、美術出版社
授業の際、必要に応じて紹介します。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。