英語R(中級)日ⅠC
文学作品や新聞記事を読みこなす―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
宇貫 亮 講師 2 通年 2

授業概要

この授業では、新聞記事や文学作品や笑い話などを用いて、事実関係を正確に把握したり、著者の意図やその文章に含まれるユーモアなども理解したりできる程度まで、文章をきちんと読みこなす力をつけることを目指す。そのため、「速読」だの「多読」だのと言って情報を拾い読みするようないいかげんな読み方をするのではなく、そこで使われている表現や文法事項などに留意して読む練習をする。

到達目標

1.精読しながら表現や文法の知識をしっかりと身につけることで、英語の文や文章の意味をより正確に把握できるようになる。
 
2.表現や文法事項に留意して正確に読むことで、日本語との類似点や相違点がはっきりと認識でき、英語の発想を身につけることで、最終的には英語を英語として理解できるようになる。
 
3.上記1と2により、辞書が使えない状況でも大きな間違いをすることは減り、適切な辞書を使えばかなり高度で複雑な文でもきちんと読みこなせるようになる。
 
4.雑に読むことで内容もよくわからないまま「速読」するのではなく、しっかりした読解力を身につけることで悩む時間が減る結果として、読む速さと正確さの両方が上がる。

授業計画

1 ガイダンス
2 新聞記事を読んでみる (1)
3 新聞記事を読んでみる (2)
4 新聞記事を読んでみる (3)
5 新聞記事を読んでみる (4)
6 新聞記事を読んでみる (5)
7 新聞記事を読んでみる (6)
8 Session 1 Introduction 文学の手ほどきとしての言葉遊び
9 Session 2 Language of Humor 笑いのツボを理解する (1)
10 Session 2 Language of Humor 笑いのツボを理解する (2)
11 Session 3 George Bernard Shaw, Pygmalion 戯曲の英語で会話と発音を学ぶ (1)
12 Session 3 George Bernard Shaw, Pygmalion 戯曲の英語で会話と発音を学ぶ (2)
13 Session 3 George Bernard Shaw, Pygmalion 戯曲の英語で会話と発音を学ぶ (3)
14 これまでの総括と理解度の確認
15 自主研究
16 第1学期の復習と第2学期への導入
17 Session 4 Japanese Stories in Translation: Kenji and Ryunosuke 日本語の作品を英訳で読む (1)
18 Session 4 Japanese Stories in Translation: Kenji and Ryunosuke 日本語の作品を英訳で読む (2)
19 Session 5 Suzanne Vega, "Luka" 歌詞に隠された物語を読む
20 Session 6 Two Autobiographies: Martin Luther King and Ellen Glasgow 自分の思い出を語る (1)
21 Session 6 Two Autobiographies: Martin Luther King and Ellen Glasgow 自分の思い出を語る (2)
22 Session 8 Raymond Carverの短編小説 小説の結末部分を読む (1)
23 Session 8 Raymond Carverの短編小説 小説の結末部分を読む (2)
24 Session 9 Haiku and Japanese Poems 言葉のリズムを楽しもう
25 Session 10 Four Types of Poetry 気軽に英詩を楽しもう
26 Session 11 Tennessee Williams, A Streetcar Named Desire 会話の意図をつかみ取る
27 Session 15 Charles Dickens, Great Expectations 名作の原文を読む (1)
28 Session 15 Charles Dickens, Great Expectations 名作の原文を読む (2)
29 これまでの総括と理解度の確認
30 自主研究
この授業計画はあくまでも目安でしかない。学生の理解度等によっても進度は容易に変わりうるし、場合によっては、扱う課の順序を変えたり、ここに挙げていない課を扱う等の変更もありうる。したがって、実際の授業がこのとおりに進むとは限らない。

授業方法

まずは、力試しとして実際の新聞記事の文章を読んでみる。それが終わったら教科書を進めてゆく。そのいずれにおいても、きちんと辞書を参照し、文法事項などにも注意を払って、文章をできる限り正確に読むことを基本とする。だが、単にそこに書かれている文章を読んで表面的に訳せればよいというわけではない。その内容をきちんと理解して説明できることも求める。また、これは講読の授業ではあるが、自分で書けるものは読みこなせるはずであり、この授業で学んだことを自分で文章を書く際にも活かしてほしいとも思うので、学生諸君が今後も自分自身でその知識を応用して読解や作文ができるように、重要な文法項目の確認などにも十分に時間を割くつもりである。

準備学習

1.辞書などできちんと語句を調べて、文や文章の全体が意味の通るまともな文や文章になるよう、訳を考えておくこと。とくに、笑い話などで語句に二重の意味を持たせているときには、表面的な意味だけで終わらせないようにすること。
 
2.文法事項などを授業で詳しく解説した場合、それはよく使われる重要な表現ということなので、同じ間違いを繰り返さないように、その後の授業の予習をする際にはその知識をきちんと活かして予習すること。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):30%
第2学期(学年末試験):40%
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):30%
詳細については最初の授業時のガイダンスで説明する。

教科書

斎藤兆史・中村哲子, English Through Literature (『文学で学ぶ英語リーディング』), 研究社, 2009, ISBN:9784327421854
辞書もテキストの一つと思って毎回持ってくること。

履修上の注意

履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

学んだことはきちんと身につけて、同じ間違いを何度もしないように心がけること。