※日本史特殊研究

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
西村 慎太郎 講師 4 3~4 通年 5

授業概要

 日本全国、様々な場所に未整理の歴史資料が眠っている。それは博物館・図書館という施設かもしれないし、個人宅の場合もある。それらを整理・調査し、後世に遺すための作業は、歴史研究者はもちろん、学芸員・アーキビスト・司書などの重要な仕事である。
 この授業では未整理の歴史資料をどのように取り扱うかを学ぶ。調書作成、目録作成をメインに行なうが、史料読解初心者(特にくずし字読解初心者)は徹底的な講読作業を行なう。また、保存の方法やマイクロカメラ・デジタルカメラの利用についても実践する。また、現在問題となっている大規模自然災害に対する歴史資料のレスキューの方法論や歴史資料を取り巻く状況などについても講義する。

到達目標

未整理の歴史資料の取り扱い、整理・調査・保存処置などの基礎を学びつつ、現場で実践できるようにする。

授業計画

1 構想の説明
2 歴史資料の置かれている問題点について
3 歴史資料の保存・調査・整理に関する方法について
4 対象となる歴史資料群の概要について
5 史料調査の実践(調書作成・史料読解・撮影)
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15 まとめ
16 史料調査の実践(調書作成・史料読解・撮影)
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29 授業の総括
30 予備日
受講者の人数や進捗状況によって、授業内容に変更の可能性がある。また、受講者と相談の上、史料調査のフィールド・ワークも行なう。

授業方法

ある程度歴史資料の調査・保存に慣れているものは実際に未整理史料の調書作成を実践する。史料読解に慣れていない者は整理済の史料を読解したり、マイクロカメラ・デジタルカメラでの撮影を実践する。

準備学習

歴史資料の保存に関する文献(地方史研究・アーカイブズ学などを含む)を適宜読んでおくこと。

成績評価の方法

平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):50%
史料調査の実践に際する毎回の調書作成:50%
学部生は学部科目の基準で成績を評価する。

参考文献

授業時に指示する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

国内における未整理の史料は日本の近世中期から近現代であるため、この時期の歴史研究に興味があることが好ましい。