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政治学科演習(国際システムの変容)
―戦争に負けるとはどういうことか――
担 当 者 |
単 位 数 |
配当年次 |
学 期 |
曜 日 |
時 限 |
柴田 純志 講師
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4 |
3~4 |
通年 |
火 |
5 |

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戦争がいけないなどというのは当たり前のことである。しかし、それでも、戦争はなくならない。戦争がなくならないとすれば、それが起きないように最善を尽くすのが当然ではあるけれど、同時に、起きた時には勝たねばならない。戦争は悲惨だが、戦争に負けることはもっと悲劇だからである。
2015年度は、戦争に負けた時にどんな悲惨なことが起きうるのかを考えてみたいと思う。日本は70年前に歴史上初めて戦争に負けてアメリカに占領をされたが、戦争の悲惨さは伝えられても負けた悲惨は顧みられているように思えない。戦争が場合によっては起きざるを得ないものだとすれば、真に悲惨なのは戦争そのものよりも戦争に負けることなのではないか。戦争に負けた後の悲劇を対象として勉強をしてみたい。
対象としては、第1次世界大戦後のドイツ、ナチス占領下のフランス、第2次世界大戦後のドイツと日本、中国による侵略後のチベットなどを考えている。

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国際政治の基礎を学び、国際政治における戦争の意味を考える。戦争自体が悲劇であると同時に、戦争で負けることがそれ以上に悲惨であることを、歴史を通じて、理解する。

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ガイダンス |
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国際政治の基礎 |
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まとめ |
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テーマの設定とグループ分け |
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グループによる報告と質疑応答 |
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全員による最終報告と総括 |

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まずは(第1学期)、国際政治学の基本を学んだ上で、戦争とは何かについて考えてみようと思う。戦闘そのものについては本を読んでもピンとこないはずなので映画などの映像を見たいと思う。その後は(第2学期)、典型的な戦後の悲惨の例を選んで、それについて勉強し報告をしてもらう。対象ごとにグループに分かれて勉強を進めてもらうようにしようと思う。何度かゼミで報告をし、質疑応答などを重ねて、最後はそれぞれが論文を仕上げるということになる。

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ゼミで課された課題は完璧にこなすこと

- レポート:50%(10000字の学年末レポートと数回の読書レポート)
- 平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):50%(議論への参加が不可欠)

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柴田純志『ウェストファリアは終わらない』、虹有社、2012年、ISBN=9784770900593
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履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。