2年次演習B
西洋美術史研究の基礎(2)―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
高橋 裕子 教授 4 2 通年 2

授業概要

1学期には、美術史研究にはどのようなテーマ、どのようなアプローチがありうるのか、具体的な作業はどのようにするのかなどの事柄を、教科書を用いた講義+実習で学びます。2学期には、教科書から任意の作例1点を選び、これを数点の作品と比較検討したり、作品のもとになっているテクスト(たとえば聖書のエピソード)と照合したりすることによって、中心作品の特色や作者の意図を考察、その結果をパワーポイントを用いて発表します。上級生のティーチングアシスタント(TA)の参加も予定されています。

到達目標

・西洋美術史の作品研究の基本的方法が理解できるようになる。
・パワーポイントの作成、発表に伴う原稿のまとめ方、配布資料の作り方がわかるようになる。

授業計画

1 イントロダクション
2 講義:美術作品への多様なアプローチ(1)初期ルネサンスの作例で
3 講義:美術作品への多様なアプローチ(2)盛期ルネサンスの作例で
4 講義:美術作品への多様なアプローチ(3)17世紀の作例で
5 講義:美術作品への多様なアプローチ(4)18~19世紀の作例で
6 「ディスクリプション」その実例と意義
7 「ディスクリプション」の実践
8 作品比較(1)対照的作品で
9 作品比較(2)関連した作品で
10 美術史の専門文献について(1)事典、カタログ
11 美術史の専門文献について(2)モノグラフ、研究論文
12 文献の見つけ方
13 発表の際の配布資料の作り方
14 モデル発表
15 まとめ
16 各人の発表、教員とTAによる講評、質疑応答
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30 予備日

授業方法

1学期は講義と実習、2学期は発表。

準備学習

事前に教科書の指定された箇所を読んでおくこと。

成績評価の方法

レポート:60%(作品研究という課題を適切に達成しているかどうか。口頭発表の際に受けた注意を取り入れた改訂版になっているかどうか。)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):40%(出席、口頭発表の成果)

教科書

エリカ・ラングミュア『ナショナル・ギャラリー・コンパニオンガイド』増補改訂版、ナショナル・ギャラリー出版局+ミュージアム図書共同出版2005年、ISBN=1857093607
ロンドン・ナショナル・ギャラリーの刊行物の日本語版。200点余の作品のカラー図版と詳しい解説が掲載されており、情報源としてだけでなく、作品研究の手引きとしても役立ちます。市販されていないので、出版元から取り寄せて2回目の授業の際に教室で販売します。履修者の人数を知る必要があり、その点でも1回目の授業には必ず出席してください。

参考文献

開講時およびそれ以降に適宜紹介します。

履修上の注意

履修者数制限あり。(30名)
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

・履修者数制限は絶対的なものではなく、履修希望者が31名を越えた場合には臨機応変に対応します。
・演習では実践を通じて学ぶので、毎回出席を取り、全授業回数の三分の一を超えて欠席した場合には、単位取得を認めません。はなはだしい遅刻も欠席と見なします。
・質問や相談は随時メールで受け付けます(19960446@gakushuin.ac.jp)。