言語・情報コース 専門演習(2)
『世界の測量』を読む (II)―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
岡本 順治 教授 2 3~4 第2学期 1

授業概要

今学期の当演習は、前の学期に引き続き Daniel Kehlmann (2005) Die Vermessung der Welt を素材として、ドイツ語の読解を演習形式で行う。この作品は、ドイツ国内で2012年10月までに230万部売れたベストセラー小説で、日本でも2008年に『世界の測量:ガウスとフンボルトの物語』(瀬川裕司 訳)として三修社から翻訳が発売された。日本では、ベストセラーにはならなかったが、その1つの理由は間接話法の多用にあると思われる。接続法I式を使ったドイツ語の間接話法の特徴を理解して原書で読むことで、この作品を理解することを目指す。きれいな日本語に訳すことは目標ではない。和訳は原書を理解したことを確認する1つの手段でしかないので、「読解」と言った時に「翻訳」であると誤解しないようにしてほしい。

到達目標

・ドイツ語の間接話法を理解できるようになる。
・ドイツ語の間接話法の表現を使いこなすことができるようになる。
・ドイツ語の文章を普通に読めるようになる。

授業計画

1 イントロダクション(授業の進め方、一般的注意)、テキストの概略説明
2 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(1)
3 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(2)
4 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(3)
5 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(4)
6 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(5)
7 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(6)
8 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(7)
9 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(8)
10 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(9)
11 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(10)
12 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(11)
13 学生による音読と和訳、及び、内容に関する質疑応答(12)
14 授業の総括
15 予備日

授業方法

(a) 毎回、任意の学生にドイツ語の音読とそのドイツ語の文の和訳を求める。
(b) 和訳した文の特定の表現部分が理解できているかどうか、教員と学生の間で質疑応答をする。
(c) 和訳を担当した学生以外の参加者からの質問を受け付け、皆で問題点を議論する。

準備学習

あらかじめ、次回に読む部分を音読し、知らない語句を調べておくこと(約60分)。

成績評価の方法

レポート:60%(構成、論理展開、実証性、独創性、正確性)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):40%(出席点、授業中の音読と読解、授業への積極的関与)
最終的な成績は、レポートと平常点の総合判断で決まります。

教科書

Kehlmann, Daniel, Die Vermessung der Welt., Rowohlt Taschenbuch Verlag, 2008, ISBN:9783499241000

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

・知的好奇心にあふれた積極的学生の参加を希望します。
・なんとなくフィーリングで読むのではなく、きちんと理詰めでドイツ語の文章を読むことを求めます。
・ドイツ語が好きな人を歓迎します。