子ども文化論

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
佐藤 学 教授 2 2~4 第1学期 3

授業概要

創造性の教育をテーマとして、子どもとアートの関係を中心に、主として小学校の教科書教材の文化的価値について検証する。教室における子どもの学びの記録を多用し、実践的な学習を進める。

到達目標

子どもの視点に立って、文学、美術、音楽の学びを体験し、その魅力を語れるようになるのが目標である。

授業計画

1 子ども文化論の講義の概要ーこの授業の概要について説明する。
2 文学と子ども1-小学校1、2年の文学教材をテクストとして、児童文学の鑑賞を行う。絵本の意義も講義する。
3 文学と子ども2-小学校3、4年の文学教材をテクストとして、児童文学の鑑賞を行う。言葉の教育の意義を講義する。
4 文学と子ども3-小学校5、6年の文学教材をテクストとして、児童文学の鑑賞を行う。
5 文学と子ども4-文学教育の授業記録を視聴し、教室における文学の学びの意義について考察する。
6 音楽と子ども1-小学校音楽の歌唱教材をテクストとして、教科書教材の音楽作品の鑑賞を行う。
7 音楽と子ども2-小学校音楽の器楽教材をテクストとして、教科書教材の音楽作品の鑑賞を行う。
8 美術と子ども1-小学校低学年の図画工作の作品の鑑賞を行う。
9 美術と子ども2-小学校高学年の図画工作の作品の鑑賞を行う。
10 アートの学びの意義ーアートの学びの意義について、海外の実践を手掛かりに考察する。
11 アートの学びの方法ーアートの学びの方法について、実践事例をもとに考察する。
12 創造性の教育の基礎理論ー創造性の教育に関する論争的な理論問題について講義する。
13 創造性の教育の研究課題ー創造性の教育に関する代表的な研究を紹介し検討する。
14 学びにおける創造性ー学びの活動それ自体が創造的であるための条件について考察する。
15 全体の総括と理解度の確認ー全体の総括として、現代の子どもの文化環境について議論し検討する。

授業方法

子ども文化論を小学校の教科書教材を中心にアートの教育として再検討するアプローチである。教材研究としても実践的に意義あるものとしたい。アクティブ・ラーニングを採用し、グループ学習を中心に授業を展開する。

準備学習

授業において、教科書に取り上げられた文学教材、美術教材、音楽教材を資料として配布するので、その教材研究に挑戦して授業に参観すること。

成績評価の方法

レポート:80%(総括レポートによる評価。)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):20%(グループ学習への参加とミニレポートの発表を評価する。)
授業途中のミニレポートとグループ作業(20%)、それに総合的な理解度を問う最終リポート(80%)で評価する。

参考文献

佐藤学・今井康雄ほか『子どもたちの想像力を育む』第2版、東京大学出版会2003
授業の中で適宜紹介する。