書道Ⅱ(仮名)

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
三宅 高司 講師 2 2~4 通年 5

授業概要

仮名書美の原点である王朝(上代様)仮名を目と手で学ぶ。尽善尽美を理想とした生活態度の中から生まれた美しい仮名を、その背景としての時代や筆者の人品を尋ねながら技とともに習得することにより、伝統文化・芸術の一つである仮名書の存在意義を明確にしていきたい。そのことが自らの品格や心的内容を高めていくことになるであろう。

到達目標

古名筆から匂い立つ高次の美と品格を受け止める。

授業計画

1 講義 1)王朝仮名名筆一覧 2)流派書道史 3)王朝仮名の中興について 4)用具用材について等
2 書道1(仮名)の延長線上で学ぶ〈散らし書き〉 1)テキスト「かなの美」48頁
3 書道1(仮名)の延長線上で学ぶ〈散らし書き〉 1)テキスト「かなの美」48頁(提出)
4 書道1(仮名)の延長線上で学ぶ〈散らし書き〉 2)テキスト「かなの美」52頁
5 書道1(仮名)の延長線上で学ぶ〈散らし書き〉 2)テキスト「かなの美」52頁(提出)
6 書道1(仮名)の延長線上で学ぶ〈散らし書き〉 3)テキスト「かなの美」58頁
7 書道1(仮名)の延長線上で学ぶ〈散らし書き〉 3)テキスト「かなの美」58頁(提出)
8 書道1(仮名)の延長線上で学ぶ〈散らし書き〉 4)テキスト「かなの美」60頁
9 書道1(仮名)の延長線上で学ぶ〈散らし書き〉 4)テキスト「かなの美」60頁(提出)
10 名筆を習う1 「高野切第三種」抄出。印象臨書する〈プリント配布〉
11
12 名筆を習う1 「高野切第三種」抄出。印象臨書する(提出)
13 名筆を習う1 「高野切第一種」抄出。印象臨書する〈プリント配布〉
14 総括
15 予備日
16 名筆を習う2 「関戸本古今集」抄出。印象臨書する
17
18 名筆を習う2 「関戸本古今集」抄出。写実臨書する(提出)
19 名筆を習う2 「関戸本古今集」一首抄出。ロール半紙タテ四行書きする
20 名筆を習う2 「関戸本古今集」一首抄出。ロール半紙タテ四行書きする(提出)
21 名筆を習う2 同上を散らし書きする ロール半紙タテ書き
22 名筆を習う2 同上を散らし書きする ロール半紙タテ書き(提出)
23 名筆を習う2 「関戸本古今集」見開き二頁を印象臨書する
24 名筆を習う2 「関戸本古今集」見開き二頁を印象臨書する(提出)
25 調和体を習う 配布教材
26 調和体を習う 配布教材(提出)
27 手紙を書く 便箋の書式(封筒書きも)
28 手紙を書く 便箋の書式(封筒書きも)(提出)
29 総括
30 予備日
技術の習得向上に重きを置くが、単元ごとに、必要な知識を講義する。日本書論の基本的なものを学習したい。

授業方法

各単元の始まりで10分あまり講義を行なうので、始業チャイムを守っていただきたい。

準備学習

継続的な実習行為なくして本質的理解と技能の上達は望めない。よって誠実な自宅での学習が不可欠である。

成績評価の方法

平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%
出席状況、提出作品による。:80%
出席状況、技術、理解度、真面目な授業態度を評価する。

教科書

桑田笹舟『かなの美』初版、書壇公論社 久保田正孝1974
伝 紀貫之『高野切三種』(日本名筆選5)初版、二玄社1993
伝 藤原行成『関戸本古今集』(日本名筆選19)初版、二玄社1993

参考文献

三宅相舟『入門書道-基礎から応用まで』初版、雄山閣1999
笠間影印叢刊刊行会『字典 かな-出典明記-改訂版』初版、笠間書院1972
北川博邦『和様字典』初版、二玄社1988

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。