考古学
考古学を理解する―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
山本 孝司 講師 4 2~4 通年 2

授業概要

考古学とは、考古資料から人間の諸行動の復元を第一とする人類史の一分野である。本科目では、考古学の基礎的方法論から具体的な分析事例を通じて、考古学に対する理解を深め、考古資料の見方、扱い方の習得を目指す。

到達目標

考古学についての基礎知識を学ぶことにより、考古学の基礎資料である考古資料(出土品)の見方、その扱い方(展示手法を含む)を習得することができるようになる。

授業計画

1 オリエンテーション:授業の進め方について
2 考古学とは:考古学の概要と学問的位置づけ
3 考古資料とは:学術用語の解説
4 東京国立博物館の考古資料の見学(校外授業)
5 考古学と埋蔵文化財:文化財保護法の紹介
6 考古学における年代(その1):考古資料の年代特定方法について
7 考古学における年代(その2):考古資料の年代特定方法について
8 考古学における型式について(その1):型式に関する基礎理論の講義
9 考古学における型式について(その2):型式の研究史
10 土器型式について:実際の型式設定の手法の講義
11 土器からわかること:土器の実際の分析例を紹介
12 土器製作について:縄文時代の土器製作に関する講義
13 江戸東京博物館の見学:日本列島発掘展2012の見学(校外授業)
14 理解度の確認
15 予備日
16 縄文時代とは:縄文時代の概要、弥生時代、旧石器時代の相違
17 縄文時代の生業について(その1):植物食について
18 縄文時代の生業について(その2):狩猟について
19 縄文時代の生業について(その3):漁労について
20 縄文時代の生業について(その4):生業から集落を検討する
21 縄文時代の生業について(その5):縄文農耕論について
22 東京都埋蔵文化財センターの施設見学、広報普及事業体験(校外授業)
23 縄文時代の住居について:住居の種類と変遷について講義
24 縄文時代の墓について:縄文時代の葬制について
25 縄文時代の精神文化について:土偶・配石遺構より精神文化を読み取る
26 縄文時代の交易について:ヒスイ・黒曜石の交易について
27 縄文時代の集落について(その1):当時の集落の構造について講義
28 縄文時代の集落について(その2):集落跡の分析実例の紹介
29 再び考古学と埋蔵文化財について
30 年間のまとめ
授業内容は、できる限り理解しやすいものに努めたい。なお、授業内容の一部を変更する可能性あり。校外授業については、博物館・資料館等の見学以外に、可能であれば遺跡の発掘見学も行ないたい。また、履修者数によっては土器の拓本や縄文原体作成等の実習も行う可能性もあり。

授業方法

授業は、配布資料にスライドやパワーポインター画像を用いて進める。質疑・応答は、適宜行なう。

準備学習

授業で配布した資料を復習し、次回の授業に臨むこと。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):70%(考古学に関する論述試験)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):30%(出席)
学年末試験に授業の出席状況を加えて成績を評価する。

教科書

教科書は特になし。講義用資料をそのつど配布する。

参考文献

参考文献は、必要に応じて授業時に指示する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

校外授業については、土曜日の午後に行なう場合がある。