※日本語学特殊研究
言語教育評価と統計分析―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
島田 めぐみ 講師 4 D/M 通年 3

授業概要

第1学期は、言語テストに関する理論、言語教育評価の実用例、言語教育評価の動向を検討する。第2学期は、テスト結果の分析方法と基本的統計処理方法について実践的に学び、基本的な統計手法を使用できるようになる。

到達目標

日本語能力の測定や評価に関する基本理論、最新の動向を理解できるようになる。
テスト結果や調査結果に関し、基本的な分析ができるようになる。
統計的分析がなされた研究論文を理解できるようになる。

授業計画

1 言語テストの目的
2 言語テストの種類
3 テストの基本概念
4 言語テストの作成
5 客観テストの結果分析
6 客観テストの結果分析(演習)
7 主観テストの結果分析
8 主観テストの結果分析(演習)
9
10 コンピュータ適応型テストと項目応答理論
11 教育評価の最新動向(受講生による発表):認知診断テスト、CEFRほか
12 教育評価の最新動向(受講生による発表):口頭能力テストほか
13 教育評価の最新動向(受講生による発表):自己評価、ピア評価ほか
14 理解度の確認
15 自主研究
16 統計の基礎
17 相関
18 推定
19 平均値の差の検定
20 平均値の差の検定(演習)
21 名義尺度の分析
22 名義尺度の分析(演習)
23 分散分析の基本
24 因子分析の基本
25 統計手法を用いた論文講読
26 データ分析
27
28 データ分析結果の発表
29
30 自主研究
受講者数、受講生のニーズ、理解度により、内容や進度に変更が生じる可能性があります。

授業方法

講義のほか、コンピュータを使用した演習、論文講読を行う。第2学期の後半では、各自データを収集し、統計手法を使用しデータを分析する。

準備学習

指定された論文を読み、発表の準備をすること。(1時間程度)
データを収集し、統計処理の準備をすること。(2時間程度)
統計処理の結果をまとめること。(1時間程度)

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):25%(試験)
レポート:25%(データ分析に関する報告レポート)
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):25%(出席率および演習での課題達成度)
文献発表:25%(教育評価の最新動向に関する文献発表)
教育評価の最新動向に関する文献発表(第1学期)は、文献の内容を正しく理解し、ポイントをおさえて発表できたかにより評価する。第1学期に行う試験では、授業で扱った言語テストに関する知識を正しく理解しているかを確認する。第2学期は、各自データを収集し、統計手法によりデータを分析し、レポートとして提出してもらう。正しい統計手法を用い、適切に報告することができるかが評価のポイントとなる。そのほか、出席率と演習での課題達成度も評価の対象とする。博士前期課程の基準で評価する。

参考文献

小野塚若菜・島田めぐみ『日本語教師のためのExcelでできるテスト分析入門』、スリーエーネットワーク2008年、ISBN=978-4883194667
近藤ブラウン 妃美『日本語教師のための評価入門』、くろしお出版2012年、ISBN=978-4874245569
遠藤織枝(編)『日本語教育を学ぶ』第2版、三修社2011年、ISBN=978-4384056495

その他

連絡先:shimada@u-gakugei.ac.jp