臨床心理査定演習
心理査定バッテリーの所見作成―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
吉川 眞理 教授 4 M 通年 1

授業概要

心理査定の理論と実際について基本的事項を学び、実習によって心理査定の方法を修得しながら、心理査定の臨床的アプローチについて理解を深める。

到達目標

臨床現場で活用されている主要な心理検査を実習を通して体験的に学ぶとともに、これらの心理検査を組み合わせた心理検査バッテリーを実際に施行して、所見を作成し、被検査者にとって役立つフィードバックを行えるようになる。

授業計画

1 オリエンテーション:心理臨床倫理とアセスメント
2 心理査定の意義とその方法;見立てと診断基準;DSMの位置づけ
3 質問紙の臨床的活用
4 発達検査・知能検査の実際
5 神経心理学的検査の重要性:ベンダーゲシュタルト
6 ロールシャッハ法1 施行法
7 ロールシャッハ法2 スコアリング
8 ロールシャッハ法3 解釈
9 描画法1
10 描画法2
11 臨床心理査定アトラスの使い方
12 ハンドテスト入門
13 TATの読み方
14 SCTが示すもの
15 自主課題
16 テストバッテリーの意義と心理所見の書き方
17 心理検査所見演習Aプレゼンテーション
18 心理検査所見演習Aディスカッション
19 心理検査所見演習Bプレゼンテーション
20 心理検査所見演習Bディスカッション
21 心理検査所見演習Cプレゼンテーション
22 心理検査所見演習Cディスカッション
23 心理検査所見演習Dプレゼンテーション
24 心理検査所見演習Dディスカッション
25 心理検査所見演習Eプレゼンテーション
26 心理検査所見演習Eディスカッション
27 心理検査所見演習Fプレゼンテーション
28 心理検査所見演習Fディスカッション
29 ふりかえり
30 予備

授業方法

実際にテストを実施するとともに被検査者の立場を体験し、解釈を行い、所見を書く演習形式。

準備学習

年間を通した準備学習の目安は下記の通り。
①担当した心理検査について歴史的背景、施行法、解釈理論・長所についてプレゼンテーションするための準備。(5時間)
②自分自身の心理検査結果について、妥当性を検討しレポートを作成する。(2時間)
③協力者に対して10種の心理検査を施行して、所見を作成する。(30時間)
④実際にフィードバックを行い、対象者の感想を聴取し、レポートにまとめる。(3時間)

成績評価の方法

レポート:70%
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):30%

教科書

氏原寛・成田善弘『臨床心理学2 診断と見立て/心理アセスメント』、培風館2000
伊藤良子『臨床心理学』、ミネルヴァ書房2008

参考文献

山中康裕・山下一夫『臨床心理テスト入門』第二版、東山書房1988
J.S.コーチン『現代臨床心理学』、弘文堂1980

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。