特殊講義(アメリカ法におけるヘイト・スピーチとヘイト・クライム)
011-B-390

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
紙谷 雅子 教授 2 3~4 第1学期 1

授業概要

アメリカ合衆国におけるヘイト・スピーチとヘイト・クライムに関わる,主として合衆国最髙裁判所の判決を検討対象として,ヘイト・スピーチとヘイト・クライムとその規制のあり方を考える.なお,アメリカ合衆国は,現在,この分野では特異なアプローチをとっていることにも注意すること.

到達目標

ヘイト・スピーチとヘイト・クライムとその規制のあり方の多様性について学び,選択肢について理解した上で,望ましい選択について自分の言葉で説明できるようにする.

授業計画

1 ヘイト・スピーチとヘイト・クライムに関する国際的な取組について
2 国際的な取組と日本
3 アメリカ合衆国最髙裁判所の判決
CIO v. Hague (1939)
4 Terminiello v. Chicago (1949)
5 Feiner v. New York (1951)
6 Brandenburg v. Ohio (1969)
Gregory v. Chicago (1969)
7 National Socialist Party v. Skokie (1977)
8 R.A.V. v. City of St. Paul (1992)
9 Wisconsin v. Mitchell (1993)
10 Apprendi v. New Jersey (2000)
11 Virginia v. Black (2003)
12 Snyder v. Phelps (2011)
13 Hill v. Colorado (2000) and McCullen v. Coakley (2015)
14 ヘイト・スピーチ? ヘイト・クライム?
被害者選択における「差別」(動機重視)モデル
集団的敵意(悪意)モデル
15 偏見に基づく犯罪の規制

授業方法

ソクラティック・メソッドを用い,質疑を通じて,授業を展開する予定.

準備学習

指示された判決と文献を探し,事前に熟読すること.(約3時間)

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):60%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):40%

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。