特殊講義(外交実務)
安全保障とインテリジェンスの法政策―
011-B-290

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
辻 優 特別客員教授 4 1~4 通年 5

授業概要

 外交の現場から見た視点で、日本の戦後の安全保障政策の流れについて、国際情勢の変化と併せて説明するとともに、PKO 等の国際社会との協力の視点からその課題等について説明をする。 後半では、いわゆるインテリジェンスについての基本的な諸点について説明するとともに、日本におけるインテリジェンス関連組織と法制についての基本的な点を説明する。
 なお、外交の実務的な視点からの講義であり、体系的な学問の講義ではないので、学生の積極的な討論を歓迎するので、国際情勢に関する関心を有していることが望ましい。

到達目標

国際情勢の変化に応じた日本の安全保障政策の流れと,インテリジェンスに関する基本的な理解を得ること。

授業計画

1 イントロダクション 全体説明(授業の進め方等)
2 安全保障政策とは?
3 国際社会の安全保障の枠組み(武力行使の禁止の歴史と国連憲章)
4 国際社会の安全保障の枠組み(国際連合憲章の下での集団安全保障)
5 国際社会の安全保障の枠組み(自衛権)
6 国際社会の安全保障の枠組み(平和維持活動)
7 国際社会の安全保障の枠組み(軍備管理軍縮に関する法的枠組み)
8 戦後の日本の安全保障政策と国際情勢(戦後から冷戦時)
9 戦後の日本の安全保障政策と国際情勢(90年代以降-1)
10 戦後の日本の安全保障政策と国際情勢(90年代以降-2)
11 日本の平和貢献(国連PKO等の平和協力の歴史)
12
13 新しい日本の安全保障政策と国際情勢(1)
14 新しい日本の安全保障政策と国際情勢(2)
15 安全保障政策に関する部分の総括(討論)
16 インテリジェンスとは?
17 インテリジェンスの歴史
18 インテリジェンスのプロセス(1)
19 インテリジェンスのプロセス(2)
20 各国のインテリジェンスの組織
21 日本のインテリジェンスの組織
22 インテリジェンスの収集
23 インテリジェンスの分析
24 演習(1)
25 演習(2)
26 情報保全の意義とは?
27 インテリジェンスの扱いに対する民主的統制とは?
28 情報の公開と保護(討論)
29 総括
30 討論
注:受講者の関心、理解度に応じて変更する可能性がある。

授業方法

準備する基本的なレジュメに沿って授業を行う。 適宜参照が有用な文献等については、事前、及び授業中に指示をする。

準備学習

事前の授業中に指定された文献等があれば事前に目を通しておくこと。

成績評価の方法

レポート:70%(最終授業の際に提示する課題に関するレポート)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%(授業への出席)

参考文献

小谷 賢『インテリジェンス』(ちくま学芸文庫)、筑摩書房2012年、ISBN=9784480094186
小林 良樹『インテリジェンスの基礎知識』、立花書房2011年、ISBN=9784803715347