経営財務Ⅱ
022-D-360

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
吉永 康樹 講師 4 3~4 通年 2

授業概要

コーポレートファイナンス(資本構成、投資戦略、株主還元)に関する基本的な知識を身につけ、企業価値とは何か、企業価値を向上させるために何をなすべきかを学ぶ。その知識を前提に、DCF法による企業価値評価の手法を学ぶ。講師は、業務として企業価値評価を行っている実務家なので、単なる理論にとどまらず、実際に価値評価を行えるという視点を重視し実践的な授業を行う。学年末レポートでは、現実に存在する日本企業の株主価値評価を行ってもらうが、2学期の授業の中で、この株主価値評価のための各パーツを学生が足並み揃えて段階的に作り上げて行く形で進めていく。2015年度はスターバックスコーヒージャパンの株価評価を行ったが、本年度どの会社を取り上げるかについては、学生の皆さんの希望を聞いた上で決定したい。

到達目標

資本コスト及び最適資本構成についての基礎理論を学び、DCF法で企業価値評価ができるようになる。

授業計画

1 ガイダンス、企業の目標とガバナンス(教科書1章)
2 現在価値の計算方法(教科書2章)
3 債券の価値(教科書3章)
4 普通株式の価値(教科書4章)
5 純現在価値とその他の投資基準(教科書5章)
6 純現在価値ルールに基づく投資判断(教科書6章)
7 リスクとリターン入門(教科書7章)
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9
10
11 ポートフォリオ理論と資本資産価格モデル(教科書8章)
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14 リスクと資本コスト(教科書9章)
15 リスクと資本コスト(教科書9章)、まとめ
16 プロジェクト分析(教科書10章)
17 効率的市場と行動ファイナンス(教科書16章)
18 負債政策は重要か(教科書17章)
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20 企業はどれだけ借り入れるべきか(教科書18章)
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23 資金調達と評価(教科書19章)
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27 利益還元政策(教科書16章)
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30 総括

授業方法

講義形式で授業を進める。学年末レポートは、現実に存在する日本企業から1社を選択し、実際に株価評価を行ってもらう。1学期3回程度、2学期6回程度課す宿題に取り組めば、レポートのパーツは自然に仕上がる。授業の中で宿題について学生に発表してもらい議論する機会を設ける(間違いがあればそこで指摘する)。そのパーツを組上げれば、学年末レポートは完成する。

準備学習

予習は不要であるが、1学期3回程度、2学期6回程度課す宿題は期日までに必ず提出すること(各回約30分〜60分)。
授業終了後に教科書の該当箇所を読んでおくこと(約30分)。

成績評価の方法

レポート:80%(1学期末と学年末に実施する。)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%
宿題をすべて提出していることを期末レポート受理の要件とする。
学年末レポートでは、現実に存在する日本企業の株主価値評価を行ってもらう。2学期の授業は、期末レポートのパーツを順を追って一緒に作っていく形で進めるので、授業に出席せず、期末レポートだけ提出しても合格点を与えることはない。なお、この科目は、学部生が受講することのできる大学院科目ですが、学部生の成績評価は大学院生の成績評価基準に基づいて行います。

教科書

ブリーリー・マイヤーズ他『コーポレートファイナンス上』第10版、日経BP社2014
米国MBA(ビジネススクール)の定番教科書である。

参考文献

教科書以外の参考文献については、適宜指示するが、NHK ドラマ『ハゲタカ』全 6 話はDVDで見てもらう予定である。

その他

レポート及び宿題はすべてG-Portから提出すること。
 
大学院・経営学研究科進学に関する学内推薦基準を満たさない
学部生は、本科目の履修が認められない場合があります。
学内推薦基準とは、『経済学部専門教育科目(専門基礎科目
および専門応用科目。但し演習は含みません。)の総平均点が
75点以上である』ことをいいます。