経営学特殊講義(企業と情報システム)
022-B-650

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
手計 将美 講師 2 3~4 第2学期 5

授業概要

 今日、私たちの生活や企業活動にはIT(情報技術)は無くてはならない基盤となっている。なかでもソフトウェアの重要性はますます高まっている。
 クラウドコンピューティング、ビッグデータ、あらゆるモノがインターネットでつながるIoT(Internet of Things)は、経済社会の在り方を根底から変えつつある。今、私たちはソフトウェアにより新たなビジネスが次々と創り出されるデジタルビジネス革命の時代の真っ直中にいる。
 ITの発展は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の活用により個々人が活発に情報発信するコミュニケーション社会をより成熟させ、いつでもどこでも誰でも様々な情報を高度に活用できるユビキタス社会を実現させている。
 一方、我が国では、日本再興、環境、エネルギー等への対応が喫緊の課題となっている。また、グローバル化の進展にともなう産業の空洞化、少子高齢化による労働人口の減少と社会保障制度の見直し、地域間格差等、多くの課題を解決するために新たな国のグランドデザインを描いていかなければならない。そのためには、新たなIT活用によるデジタル革命が不可欠になる。
 このような背景から、これからの社会を支えていく人材は、情報システムの本質と重要性を充分に認識し、その有効な活用を常に求めていかなければならない。また、情報システムを構築・運用する仕事やそれらを担う情報産業についてもっと理解する必要がある。
 そこで、本授業では、企業の情報化戦略、IT企業の経営戦略について、経営者や情報システム管理責任者の知見から情報システムと企業の関係を学ぶ。さらには、情報システムの品質管理、セキュリティ対策、知的財産管理、個人情報保護など今日の社会において重要な課題についても共に考えていく。
 また、情報化とグローバル化が進む社会において、企業経営や情報システムのあり方をとおし、そこでの個人の職業能力とその市場価値がどのように変化するか知識集約型社会への転換期における自分自身のキャリアマネジメントをいかに考えていくかの機会としていく。

到達目標

企業や社会におけるIT活用の重要性を理解し、自らの意見で、ビジネスや組織のあり方を考える契機となる。
IT社会に必要な職業能力やコンピテンシーを理解し、自分自身のキャリアを考える契機となる。

授業計画

1 情報化社会の進展 -社会インフラとしての情報システム-
2 情報システムに関する理論
3 企業における情報システムの活用(1) -拡大するIT利活用の領域-
4 企業における情報システムの活用(2) -クラウドコンピューティングの進展-
5 企業における情報システムの活用(3) -中小企業の発展を担う情報システム-
6 社会における情報システムの活用(1) -社会におけるIT活用の将来-
7 社会における情報システムの活用(2) -情報セキュリティ対策の基礎知識-
8 システム構築の仕事と人材 -ITプロジェクトの進め方-
9 日本と世界の情報産業の現状と課題 -日本と飛躍するアジアのIT産業-
10 IT企業の経営(1) -変化に対応する改革への挑戦-
11 IT企業の経営(2) -求められる人材と人材マネジメント-
12 まとめ -情報化社会の将来と企業の社会的責任-

授業方法

講義およびディスカッションを行う。

準備学習

日頃よりITに関心を持ち、報道等に目を通しておく。また、授業のはじめに前回の振り返りを行います。配付した資料を再度確認してください(約15分程度)。

成績評価の方法

レポート:60%(講義内容の理解)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):40%(各テーマへの関心や自分の考えを持っているか)

教科書

授業時に資料を配付する。