●
※日本史特殊研究
―弘仁格の復元的研究―
032-A-201
担 当 者 |
単 位 数 |
配当年次 |
学 期 |
曜 日 |
時 限 |
仁藤 敦史 講師
|
4 |
3~4 |
通年 |
木 |
4 |

-
『類聚三代格』等に収載された格文を『弘仁格抄』の配列に随って順次検討する。従来、律令と『延喜式』が古代法制史を検討する場合の二大史料として位置づけられてきた。その中間期に位置する「弘仁格」を「弘仁格抄」の配列に従って復原的に解釈することにより、両者とは異なる平安初期における法制と社会実態との緊張関係がうかがわれる新たな史料群としての位置づけを行いたい。弘仁期における有効法の視角を採用することにより、従来は編纂の不手際とされてきた正史と格との記載のズレについても整合的な解釈が可能となる。格式研究の現状を概観したのちに、「弘仁格抄」の編目のうち「式部上」に掲載された格を中心とした検討を報告形式でおこなう。

-
具体的な史料読解および史料操作を個々の格文の検討によりおこない、法制史料の扱いに習熟する。

-
1 |
ガイダンス |
2 |
格式研究の成果と課題 |
3 |
式上1の検討〈1〉史料の校訂 神祇官の卜部 |
4 |
式上1の検討〈2〉制度史の検討 |
5 |
式上1の検討〈3〉弘仁格の復元 |
6 |
式上2の検討〈1〉史料の校訂 斎宮寮 |
7 |
式上2の検討〈2〉制度史の検討 |
8 |
式上2の検討〈3〉弘仁格の復元 |
9 |
式上3の検討〈1〉史料の校訂 中納言の設置 |
10 |
式上3の検討〈2〉制度史の検討 |
11 |
式上3の検討〈3〉弘仁格の復元 |
12 |
式上4の検討〈1〉史料の校訂 中納言の官位相当 |
13 |
式上4の検討〈2〉制度史の検討 |
14 |
式上4の検討〈3〉弘仁格の復元 |
15 |
前半のまとめ |
16 |
式上5の検討〈1〉史料の校訂 大学寮の博士定員 |
17 |
式上5の検討〈2〉制度史の検討 |
18 |
式上5の検討〈3〉弘仁格の復元 |
19 |
式上6の検討〈1〉史料の校訂 大学寮の直講定員 |
20 |
式上6の検討〈2〉制度史の検討 |
21 |
式上6の検討〈3〉弘仁格の復元 |
22 |
式上7の検討〈1〉史料の校訂 大学寮の給与 |
23 |
式上7の検討〈2〉制度史の検討 |
24 |
式上7の検討〈3〉弘仁格の復元 |
25 |
式上8の検討〈1〉史料の校訂 大学寮の入学資格 |
26 |
式上8の検討〈2〉制度史の検討 |
27 |
式上8の検討〈3〉弘仁格の復元 |
28 |
式上9の検討〈1〉史料の校訂 内匠寮の定員 |
29 |
式上9の検討〈2〉制度史の検討 |
30 |
全体のまとめ |
-

-
演習形式を中心とする。

-
事前に格式関係の論考を学習しておくことが望ましい

- レポート:50%(年間2回、10枚程度、演習内容の報告)
- 平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%(演習報告およびゼミでの質疑)

-
『類聚三代格・弘仁格抄』(新訂増補国史大系)、吉川弘文館
-
テキストとして毎回使用する

-
仁藤敦史『古代王権と官僚制』、臨川書店、2000年、ISBN=4653037221
-

-
第1回目の授業に必ず出席のこと。