英語文化コース演習C
小説とイギリス帝国―
034-A-322

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
吉野 由利 准教授 4 3~4 通年 3

授業概要

イギリス帝国が拡張した18・19世紀は、イギリス小説が勃興し成熟した時代とされている。帝国のリアリティないし社会問題に小説がいかに応答し、ジャンルの可能性をひろげているのか、主要作品のロマンスとリアリズムといった要素に注目しながら考察する。

到達目標

歴史的背景を把握しながら、近代イギリス小説の展開を理解できるようになる。作品の精読を独自の解釈に発展させ、自分の言葉で表現できるようになる。

授業計画

1 オリエンテーション
2 イントロダクション―小説とイギリス帝国(1)
3 イントロダクション―小説とイギリス帝国(2)
4 「先住民」の語りの実験―エッジワース『ラックレント城』(1)
5 『ラックレント城』(2)
6 『ラックレント城』(3)
7 タータン・チェックの歴史化ースコット『ウェイヴァリー』(1)
8 『ウェイヴァリー』(2)
9 『ウェイヴァリー』(3)
10 ジェントルマンの定義―オースティン『説得』(1)
11 『説得』(2)
12 『説得』(3)
13 文学作品の映像化を考える:『説得』
14 まとめ
15 予備日
16 社交界の「悪女」―サッカレー『虚栄の市』(1)
17 サッカレー『虚栄の市』(2)
18 サッカレー『虚栄の市』(3)
19 荒野のロマンス―ブロンテ『嵐が丘』(1)
20 ブロンテ『嵐が丘』(2)
21 ブロンテ『嵐が丘』(3)
22 孤児と貧困問題―ディケンズ『オリバー・ツイスト』(1)
23 『オリバー・ツイスト』(2)
24 『オリバー・ツイスト』(3)
25 帝国の少年物語―キプリング『ジャングル・ブック』(1)
26 『ジャングル・ブック』(2)
27 『ジャングル・ブック』(3)
28 文学作品の映像化を考える:『ジャングル・ブック』
29 まとめ
30 予備日
受講生の習熟度と人数により変更があります。

授業方法

毎回報告者の報告を起点として、グループディスカッションを行う。講師が適宜補足説明を行う。

準備学習

指定範囲を予習すること。辞書をよくひくこと。

成績評価の方法

レポート:40%(第1学期末と第2学期末に計2回提出)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%
報告、レスポンスペーパー:40%
レスポンスペーパーは毎回の授業時に作成。

教科書

教室で指示

参考文献

ポール・ラングフォード/コリン・マシュー『オックスフォード・ブリテン諸島の歴史 第8・9巻』、慶應義塾大学出版会2013/2009
スティーヴン・ハウ『帝国』(1冊でわかる)、岩波書店2003
アンドリュー・ポーター『帝国主義』(ヨーロッパ史入門)、岩波書店2006
その他は教室で指示

履修上の注意

履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。