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物理化学Ⅲ 化3年
―量子化学の基礎―量子論の考え方と水素原子―
042-A-331
担 当 者 |
単 位 数 |
配当年次 |
学 期 |
曜 日 |
時 限 |
岩田 耕一 教授
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2 |
3 |
第1学期 |
木 |
2 |

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現代の自然科学の基盤となっている量子力学の基礎について学ぶ.第2学期に開講される「物理化学IV」と連続した内容になっている。物理化学IIIでは、量子力学の考え方(要請と数学的表現)、いくつかの運動の模型(回転運動.振動運動.水素原子)および2原子分子について理解する.特に、化学の基礎となる水素原子の波動関数についてしっかりと理解する.

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量子論での要請と数学的表現について説明できる.
箱の中の粒子,調和振動子,および水素原子のエネルギー固有値と波動関数について説明できる.

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1 |
光および電子の粒子性と波動性 |
2 |
量子力学の要請とシュレディンガー方程式 |
3 |
演算子、固有値、波動関数 |
4 |
状態の重ね合わせ、オブザーバブル、交換関係 |
5 |
自由粒子と箱の中の粒子 |
6 |
極座標と回転運動 |
7 |
振動運動 |
8 |
分子振動 |
9 |
水素原子のモデル化とエネルギー固有値 |
10 |
水素原子の波動関数 |
11 |
パウリの原理と元素の周期律 |
12 |
2原子分子 |
13 |
原子価結合法と混成軌道 |
14 |
分子の形と化学結合 |
15 |
まとめ |

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理論の前提条件や近似・限界および数式のもつ意味をゆっくりと説明する.理解を助けるために、毎回簡単な演習問題(「宿題」)を解く.

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教科書の該当部分を予習すること.
配布された講義ノートを復習すること.次の講義までに「宿題」を解いてくること.

- 第1学期(学期末試験):80%
- レポート:20%
- 期末試験および2回のレポートによって成績を評価する.

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P.W.Atkins著 千原秀昭・ 中村亘男訳『アトキンス物理化学』、東京化学同人
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教科書の第II部(上巻8章から12章および下巻13章から15章)を使用する.授業の進行と教科書の記述の順番は必ずしも一致しないので、予習と復習の際に注意すること.毎回の講義で講義ノートを配布する.同じ内容のファイルをWebページで公開する.

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原島鮮『初等量子力学』、裳華房
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