アジア経済論
051-A-105

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
末廣 昭 教授 2 1 第2学期 4

授業概要

日本にとってアジアは、ますます重要な地域になっている。そこで、アジア(国際社会)を見ていく上で3つの開発指標(経済、社会、人間)があることを示し、次いで、アジア社会が単一な地域ではなく、人口規模、地理的条件、民族・言語、宗教面で多様な世界であることを理解する。その上で、アジアの経済成長、貧困と格差、人口転換、農業発展、工業発展、労働市場、教育制度、地球環境問題などを順次取り上げ、最後に、アジアと日本の関係の現状と今後、日本が取り組むべき課題が何かについて理解が進むように授業を行う。

到達目標

アジア経済の概要を世界経済の中で把握し、経済発展のパターンと特徴を理解すると同時に、日本とアジアのかかわりと今後の課題を、自分自身の頭で考える力を養う。

授業計画

1 もし世界の人口が100人だったら
2 3つの指標:経済開発、社会開発、人間開発
3 アジアの多様性:人口、民族、社会、宗教
4 世界の中のアジア経済:そのダイナミズム
5 貧困問題と経済的不平等
6 人口転換と人口ボーナス
7 アジアへの関心:学生のレポートにもとづく討論
8 農業の発展と「緑の革命」
9 工業の発展:輸入代替と輸出振興
10 労働力と就業構造
11 教育制度と人的資本
12 アジアと地球環境問題
13 アジア経済と日本(1):現状
14 アジア経済と日本(2):課題
15 総括
第7回目に予定している、レポートの提出による「アジアへの関心」に関する討論会は、学生との相談で日程を変更する可能性もある。

授業方法

特定のテキストは用いず、随時、講師が準備したデータ、資料などを配布する。講義の内容と意図が理解できるように、できるだけ具体例を提示し、知的好奇心と自分で考える力を養成する。

準備学習

毎回、レジュメを用意するので、そこで示された資料なり報告書などをできるだけ読むようにする。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):40%(基本的な項目について記述を要請する。)
レポート:10%(アジアに対する本人の関心について自由記述のレポーツを要請する。)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%(出席が授業回数の8割以上であることを目標とする。)
記述試験やレポートは解答の正確さではなく、考える力の方を重視する。

教科書

とくになし。随時、レジュメを作成して配布する。

参考文献

Asian Development Bank, Key Indicators for Asia and the Pacific
ウェッブサイトからダウンロードが可能。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

本授業は、教職課程の「教科に関する科目」を兼ねる。