数理計画論演習
契約理論―
121-F-343

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
神戸 伸輔 教授 2 D/M 第1学期 3

授業概要

契約理論は、今日の経済分析に不可欠な手法となってきている。本講義では契約理論の手法を学ぶと同時に、それに関連したミクロ経済学の基本的な概念をモデルを使って正確に理解することを目的とする。引用の仕方や過去の研究の利用の仕方など、公正な研究活動を行う上で必要な研究倫理についても学ぶ。経済数学を使うが、必要な知識は講義の中でも説明する。

到達目標

経済学の論文の読み方がわかるようになる。
経済学の研究をする基本的な考え方が身につく。

授業計画

1 イントロダクション
研究倫理について
2 情報の非対称性とは
アカロフの逆選択の分析
3 情報の非対称性の引き起こす問題(レモン)
4 スペンスによるシグナリングの分析
5 情報の非対称性の引き起こす問題と現実の対応(シグナリング)
6 企業はなぜ存在するか
7 コースの考える企業存在の理由
8 コースの考える市場と企業の選択
9 ウィリアムソンの考える取引費用
10 ウィリアムソン流の取引費用と企業
11 グロスマン=ハートによる所有権の分析
12 所有権と企業の存在理由
13 企業の存在理由についての討論
14 授業の総括
15 自主研究
この講義では、契約理論の主要な文献(英語)を輪読することで、情報の経済学の理論とその応用を学ぶ。今年度は、取引の情報について注目して学ぶ。

授業方法

輪読形式で英語の論文を読む。

準備学習

授業ごとに、対応する論文を事前に読んでくる。2時間程度。
与えられた課題についてレポートを作成する。計3回で各回につき6時間程度。

成績評価の方法

レポート:30%(レポートを3回課す。)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):70%(発表および講義への参加による総合判断)

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

履修希望者は必ず第1回目の授業に参加すること。出席していない学生は履修を認められないことがあるので注意すること。なお、輪読であるので、毎回の出席が必須である。