授業研究特殊研究Ⅰ 
138-F-123

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
佐藤 学 教授 2 M 第1学期 6

授業概要

中学校・高校の授業研究の最新の研究動向を内外の専門書と学術論文の講読によって学習した後、授業実践の観察と記録と分析・解釈を実践的に探究し、さらに事例研究によってカリキュラム研究の事例研究と実習を通じて、教職専門開発の事例研究とイノベーションの方法を探究する。学校現場のフィールドワークとして教室観察、授業実践の実習を含む。

到達目標

中学校・高校の授業研究の研究動向を踏まえ、学習科学を基礎とする実践的研究、協同学習を中心とする授業の観察研究、授業研究によるカリキュラム開発と教職の専門性の開発の方法論を学習する。

授業計画

1 授業研究の現在(1980年代以降の理論のパラダイム転換)
2 授業研究の数量的アプローチ(行動科学による授業分析の方法)
3 授業研究の質的アプローチ(解釈的方法の諸類型とそれぞれの特徴)
4 授業研究の学習科学1(学習科学の専門的知見と授業実践への活用)(実習)
5 授業研究の学習科学2(学習科学の認識論的基礎と協同学習の観察研究)
6 授業研究の学習科学3(学習の過程に関する社会学的考察)
7 授業研究のイノベーション1(国際的研究動向)
8 授業研究のイノベーション2(IT教育の可能性、実習)
9 授業研究のイノベーション3(協同学習の可能性、実習)
10 授業研究の事例研究1(言語教育の事例)
11 授業研究の事例研究2(数学・科学教育の事例)
12 授業研究の事例研究3(芸術教育の事例)
13 授業研究によるカリキュラム開発、実習)
14 授業研究による教職専門性の開発、実習)
15 授業のイノベーションと授業研究の課題

授業方法

授業においては、事例研究を中心とする。事例研究は授業実践の映像記録を用いる。グループワークを導入し、ミニレポートを授業において課する。

準備学習

各自、授業準備として、以下に掲げる参考文献を参照しておくこと。(約30分)

成績評価の方法

レポート:70%(授業の批評の能力を評価する)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%(グループワークとミニレポートの評価)
授業実践と教室の学びの省察の確かさと深さを評価のポイントとする。

教科書

佐藤 学『教育方法学』、岩波書店1995
佐藤 学『教師というアポリア』、世織書房1997

参考文献

佐藤 学『教育の方法』、左右社2012