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応用物理学Ⅱ
―量子光学―
141-F-804
担 当 者 |
単 位 数 |
配当年次 |
学 期 |
曜 日 |
時 限 |
平野 琢也 教授
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2 |
D/M |
第1学期 |
火 |
2 |

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量子光学とは、その名の通り、量子力学を使う光学である。1960年のレーザーの発明により、位相のそろった指向性の良い光を利用することが可能となり、これにより、多彩な光学現象を引き起こし、それらを制御できるようになった。そして、量子論を適用することではじめて理解できる光学現象が注目されるようになり、その重要性は時と共に増している。例えば、レーザー光が白熱電球の発する光とはどこが本質的に違うのかを理解するためには、光の量子論の知識が必要となる。また、量子暗号や量子コンピュータといった光学の量子情報処理への応用をすすめるには量子化した電磁場の取り扱いが必須である。そこで、この授業では、光の量子論をベースとする量子光学の講義を行い、量子力学的効果のあらわれる光学現象の基礎を学ぶ。

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電磁場の量子化した取り扱いに慣れ、量子力学に基づいて光と物質の相互作用を理解できるようになる。

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1 |
電磁場の量子化 |
2 |
光子数状態 |
3 |
コヒーレント状態(1) |
4 |
コヒーレント状態(2) |
5 |
コヒーレント状態(3) |
6 |
スクイーズド状態(1) |
7 |
スクイーズド状態(2) |
8 |
スクイーズド状態(3) |
9 |
密度行列の表現 |
10 |
光の直交位相振幅とホモダイン検出 |
11 |
量子暗号 |
12 |
量子テレポーテーション |
13 |
量子コンピュータ |
14 |
冷却原子と原子光学 |
15 |
自主研究 |

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講義形式

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授業後に復習し、授業中に説明した概念や式変形を再確認すること。レポート課題は授業を受けた日に取り組むことが望ましい。

- レポート:60%
- 平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):40%

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松岡正浩『量子光学』第2版、掌華房、2002年
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松岡正浩ほか『基礎からの量子光学』、オプトロニクス社、2009年
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第1回目の授業に必ず出席のこと。