哲学B
哲学について―
007-D-001

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
小島 和男 准教授 4 通年 4

授業概要

「哲学」とは何でしょう? それについては人によって様々な意見があります(そんな学問ってすごく珍しいですよね!?)。哲学者たちのやっていることも千差万別と言ってよいでしょう。ともあれ、まずは、哲学が問題にしていることやその考え方を紹介し、そのあとで哲学史についてや、哲学者と言ったらこの人、ソクラテスについて、お話したいと思います。そもそも「哲学は役に立つのか?」という問題にも正面切って一緒に考えたいと思っています。なお、途中、レポートの書き方や発表の仕方についても、研究倫理についても含めて、お話しします。これは守るべきルールとおおよその正解があり、また要領や方法を習得するものでもあります。

到達目標

今まで当たり前だと思っていたこと、考えてもいなかったようなことが確かではないことを深く実感し、知を愛するということ(哲学)がどのような営みなのかを考えることが出来るようになる。

授業計画

1 4月7日:年間の授業のくわしい説明
2 4月14日:「知る」ということについて
3 4月21日:心と脳、それから他者
4 4月28日:「ある」とはどういうことか?
5 5月12日:続・「ある」とはどういうことか?
6 5月19日:卒業論文中間発表会のため休講
7 5月26日:「言葉」の不思議
8 6月2日:私たちは自由に行動できているのか?(夏休みのレポートで使う文献の配布もします)
9 6月9日:道徳に従うことが実は自由なことだったりするのって納得できます?(夏休みのレポートで使う文献の配布もします)
10 6月16日:正しいことと正しくないこと?(夏休みのレポートで使う文献の配布もします)
11 6月23日:みんなちがってみんないい?(夏休みのレポートで使う文献の配布もします)
12 6月30日:民主主義は最善の国制ではない?(夏休みのレポートで使う文献の配布もします)
13 7月7日:死と人生の意味?(夏休みのレポートで使う文献の配布もします)
14 7月14日:そりゃあ、BETTER NEVER TO HAVE BEENだけどさぁ・・・(レポートの書き方と発表の仕方、夏休みのレポートについての説明、発表希望者の募集、夏休みのレポートで使う文献の配布もします)
15 予備日
16 9月15日:「哲学」史と哲学者(発表希望者のメモ受け取り、模擬発表および発表の仕方の補足説明、夏休みのレポート提出受付もします)
17 9月22日:哲学は役に立つのか?(夏休みのレポート提出受付もします)
18 9月29日:今回の授業にプリントがない理由(夏休みのレポート提出受付もします)
19 10月6日:哲学者ソクラテスと神について
20 10月13日:ソクラテスと敬虔さ
21 10月27日:ソクラテスの無知の自覚
22 11月10日:ソクラテスの知
23 11月17日:クレイトポンへの回答?(学生の発表の予告もします)
24 11月24日:ソクラテスから考える(学生の発表の予告もします)
25 12月1日:学生の発表、教員のコメント、質疑応答
26 12月8日:学生の発表、教員のコメント、質疑応答
27 12月15日:学生の発表、教員のコメント、質疑応答
28 12月22日:本当の予備日
29 1月12日:全発表についてのコメントや総括、質疑応答
30 予備日

授業方法

リアクションペーパーへの応答、導入用教材動画の上映などのあと、講義を行います。主に、他人である私の話を聞いてもらうわけですから、聞き手である学生からの質問、反論は常に期待されています。質問、反論は授業内で、挙手で行われるのがうれしいのですが、でも、それが「恥ずかしい」という気持ちは十分理解できますので、授業後、リアクションペーパーに書いて提出というのも、喜んで受け付けます。

準備学習

予習は特に必要はありませんが、夏休みのレポートの準備として、6月以降に配布するプリントを読むようにして下さい。教科書は10月27日の授業時までに読んでおくこと。12月に発表をする学生は、10月以降、教員の指示に従い準備をすることになります。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):40%
レポート:40%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%
上記のパーセンテージはあくまでも目安です。基本的には、夏休みのレポート、学年末試験で成績をつけます。なお発表者は学年末試験を受けなくても構いません。その他、質疑に参加した者には特典があります。

教科書

プラトン(著)、納富信留(訳)『ソクラテスの弁明』(光文社古典新訳文庫)、光文社2012年、ISBN=9784334752569
教科書は10月27日の授業時までに読んでおいてくだされば結構です。他の先生の訳が悪いわけではありませんが、必ず光文社古典新訳文庫の納富訳で!

参考文献

トマス・ネーゲル(著)、岡本裕一朗(訳)、若松良樹(訳)『哲学ってどんなこと?』、昭和堂1993年、ISBN=9784812293058
トマス・ネーゲル(著)、永井均(訳)『コウモリであるとはどのようなことか』、勁草書房1989年、ISBN=9784326152223
飲茶『哲学的な何か、あと科学とか』、二見書房2006年、ISBN=9784576061849
参考文献の読書は必須ではありません。

その他

夏休みのレポートは、教科書および配布したプリントの中から一つ以上の作品を選び、何らかの疑問、考えたこと、同意点、反論、批判などを2,000字以内で書くというもの。それに対して私がコメントを書き加えてお返ししますので、そのコメントに対しての答えが、学年末試験の内容の半分となります。フォーマット、提出日時、受け取り日時などにも厳密な指定があります。