科学の考え方
数式と記号を使わない科学哲学入門―
007-D-007

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
大橋 容一郎 講師 4 通年 2

授業概要

第1学期:現代の科学的世界観をいくつかの具体的な事例により考察する。科学的認識の基盤をふり返ることにより、常識となっている世界の見方を再検討し、現に存在しているのとは別の仕方で考え・感じることを学ぶ。
 
第2学期:現代にいたるまでの西欧の科学思想史をふり返ることにより、さまざまな科学的世界観の特徴とその根本的な意義について考える。

到達目標

第1学期:科学的な世界理解の基本的な方法を習得するとともに、多様な世界観の存在を理解するための、クリティカル・シンキングの能力を身につける。
 
第2学期:歴史上のさまざまな科学的世界像とともに、現代世界の諸問題に関する科学的見方への理解力を身につける。

授業計画

1 オリエンテーション/科学を哲学することについて
2 音とはなにか・光とはなにか
3 通常時空の世界と量子論の世界
4 アナログとデジタルについて
5 機械とはなにか/計算機の歴史
6 論理学と言語論の展開
7 コンピュータの要素とシステム論
8 人間の脳と人工知能
9 心の哲学について
10 情報デザイン論の哲学
11 データの認識論的意味
12 身体知と情報論
13 アートと情報論
14 総括と理解度の確認
15 予備日
16 科学的世界観の多様性
17 宇宙観の変遷-アリストテレスと世界霊魂の宇宙論
18 人文主義の世界論-パラケルススの錬金術と科学
19 近代合理主義と科学-ガリレイ/デカルト/ベーコン
20 直交座標系と微分-デカルトの「方法」序説と解析学
21 エネルゲイアとしての世界-ライプニッツと動力学
22 知覚的な世界経験と科学-バークリ/ヒュームと経験論
23 理性的世界の多様性-カントと科学的認識論
24 生理学主義と心理学主義-ヴントと実験心理学の哲学
25 機械論的科学主義と現象学-フッサールの事象世界
26 構造とポスト構造主義-フーコーと同一性の問題
27 治療と全体論の哲学-ウィトゲンシュタイン/クワイン
28 社会的認識論と社会科学-フラーとビッグサイエンス論
29 総括と理解度の確認
30 予備日

授業方法

画像資料や配付資料を使用した講義

準備学習

講義で示された問題について復習し、回答を考えておくこと(約1時間)。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):30%(授業内容の理解と個々の積極的思惟)
第2学期(学年末試験):30%(授業内容の理解と個々の積極的思惟)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):40%(出席およびリアクションペーパーの提出)
毎回のリアクションペーパーの提出をもって出席とする。
2回の小論文試験で、授業内容の理解と、自主的な思惟の展開を評価する。

参考文献

資料は、授業時に講師が配付する。

履修上の注意

履修者数制限あり。(100名)