東アジア世界
宇宙から見た古代ユーラシアの遺跡―
007-D-037

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
鶴間 和幸 教授・他
4 通年 4

授業概要

衛星画像を分析することによってさまざまな古代遺跡を確認することができる。本講義では東海大学情報技術センターが分析した衛星画像から中国、中央アジア、エジプトの歴史を探る。中国では秦漢唐の皇帝陵、古都長安周辺の関中平原の環境、黄河下流域の河道の変遷、シルクロードの古環境やソグド人の歴史、エジプトの考古学の成果などをたどる。講師陣は衛星画像の専門分析者や、中国古代史やエジプト考古学の専門家からなり、古代ユーラシアを幅広く学ぶことができる。

到達目標

衛星画像はグーグル・アースで容易に入手できるが、ここでは衛星画像がどのように処理され、各専門分野でどのように活用されているのかを理解する。

授業計画

1 宇宙考古学の提唱(惠多谷・鶴間) 4月7日
2 リモートセンシングの活用~秦始皇帝陵の自然環境
(鶴間)4月14日
3 万里の長城(福島)
4月21日
4 唐の長安城(福島)
4月28日
5 唐の洛陽城(福島)
5月12日
6 衛星画像から見たシルクロード①:ソグディアナ(福島)
5月19日
7 衛星画像から見たシルクロード②:オアシス都市(福島)5月26日
8 湾岸文明~インダスからメソポタミアへ~
(井上)6月2日
9 オクサス文明とバクトリア王国(井上)
6月9日
10 リモートセンシングデータに見る黄河①:現在の黄河(長谷川順二) 6月16日
11 リモートセンシングデータに見る黄河②:前漢期の黄河(長谷川順二) 6月23日
12 リモートセンシングデータに見る黄河③:後漢~唐代黄河(長谷川順二) 6月30日
13 リモートセンシングに見る黄河④(長谷川順二)7月7日
14 リモートセンシングに見る黄河⑤(長谷川順二) 7月14日
15 リモートセンシングの技術:東海大学情報技術センターで学ぶ(惠多谷ほか・鶴間) 補講期間9月8日13:30~15:00
16 中国とエジプト文明(鶴間)9月15日
17 長江大洪水と中国史(村松)9月22日
18 大運河の中国史(村松)9月29日
19 タクラマカン砂漠はかつて緑だった?(井上)10月6日
20 カラホトの水はなぜ失われたのか?(井上)10月13日
21 ピラミッド・ゾーンⅠ:初期文明の墓地建設と物流システム(長谷川奏)10月27日
22 ピラミッド・ゾーンⅡ:多神教世界の水辺ネットワーク(長谷川奏) 11月10日
23 西方デルタⅠ:ヘレニズム文明の国際都市アレクサンドリア(長谷川奏) 11月17日
24 西方デルタⅡ:広域経済圏を支えた地中海とナイルの連結構造(長谷川奏) 11月24日
25 咸陽と長安ー都市水利(村松)12月1日
26 漢代皇帝陵の建設と灌漑水利(村松)12月8日
27 黄土高原に生きた人々(村松)12月15日
28 古写真と東アジア都市の変化(村松)12月22日
29 一年間の講義のまとめ(鶴間)1月12日

授業方法

衛星画像を実際に示しながら、そこから何を読み解けるのか、受講者とともに考えていく。東海大学情報技術センターの現場には補講期間を利用して2回足を運び、画像がどのように処理、分析されるのかを学ぶ。

準備学習

グーグル・アースなどで衛星画像には事前に親しんでおく。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):40%
第2学期(学年末試験):40%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%

参考文献

鶴間和幸・恵多谷雅弘監修『宇宙と地下からのメッセージ~秦始皇帝陵とその自然環境』、D-CODE2013年年、ISBN=9784990698003