歴史に見る日本

007-D-041

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
第1学期  遠山 美都男 講師
第2学期  鵜飼 政志 講師
4 通年 4

授業概要

明治維新とよばれる幕末・明治初年の社会変動のなかで、日本は西洋化(近代化)を達成した。そして、そうであるがゆえに、国家指導者や社会の近代化に貢献した人物は、後の時代の価値観(歴史認識)によって偉人として顕彰される傾向になる。しかし、こうした歴史認識は、時々の国家や社会によって創造された人物像にすぎない。つまり、史実をふまえた実像を描いているとはかぎらない。近年の歴史教育は、特に近代の歴史認識に関して、こうした偉人顕彰を絶対的史実として強要する傾向にある。だが、人物の評価とともに変化するのが歴史の常であり、またいかなる時代であろうと、その実像において偉人など存在しない(誰しも同じ人間である)ことを認識できない人や社会形成が、はたしてあるべき未来の姿なのであろうか。明治維新期の偉人として顕彰される人物をとりあげながら、歴史上の人物をみる多様な視点を紹介しながら、人間を一面的な価値観からしか批評しない価値観(歴史認識)を批判してみたい。

授業の目的・内容

歴史上の人物を、善人・悪人といったような一面的な視点だけで評価せず、多角的に考察できるようになること。
時として垣間見える歴史上の人物の公的側面に対する私的側面を、邪(よこしま)な視点や興味本位の視点だけで理解しない姿勢が堅持できること(誰しも同じ人間である)。

授業計画

1 はじめに
2 井伊直弼~書き換えられた実像~
3 高杉晋作~時代の風雲児~
4 幕末の桂小五郎と明治の木戸孝允
5 西郷隆盛~その幕末と明治~
6 西郷隆盛(死後)~西郷伝説~
7 大久保利通~その実像~
8 勝海舟~その幕末と明治~
9 伊藤博文~実務派官僚から政治家へ~
10 大隈重信~人をひきつけた個性~
11 五代友厚~士魂商才な人生~
12 岩崎弥太郎~為政者に翻弄され、為政者を翻弄した人生~
13 森有礼~明治に日本を代表する西洋化論者~
14 新島襄~私立大学創設に托した夢~
15 理解度の確認
とりあげる人物は予定かつ順不同。すべてできない可能性がある。高校で日本史を履修したことがない人、外国人留学生など、講義に関する事前知識に関して不安がある人は、必ず申しでること。

授業方法

講義形式。簡単なコメント文を書いてもらいます。

準備学習

シラバスにとりあげた人物に関して知識がない場合は、関連文献を一読しておくことが望ましい。なお、学校教育のレベルで知っているかどうかは、あまり関係がない。また、研究者によって執筆された幕末・維新期の概説書を通読することも望ましい。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):50%
小テスト:20%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%

教科書

遠山美都男『名前でよむ天皇の歴史』(朝日新書)、朝日新聞出版2015

参考文献

米田雄介『歴代天皇年号事典』、吉川弘文館2003
遠山美都男『古代の皇位継承』(歴史文化ライブラリー)、吉川弘文館2007
遠山美都男『天皇誕生』(中公新書)、中央公論新社2001

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

オフィスアワー

曜日:
水曜日
時間:
授業後20分間
場所:
講師談話室

鵜飼 政志 講師 (第2学期) 幕末・明治の人物像

授業概要

明治維新とよばれる幕末・明治初年の社会変動のなかで、日本は西洋化(近代化)を達成した。そして、そうであるがゆえに、国家指導者や社会の近代化に貢献した人物は、後の時代の価値観(歴史認識)によって偉人として顕彰される傾向になる。しかし、こうした歴史認識は、時々の国家や社会によって創造された人物像にすぎない。つまり、史実をふまえた実像を描いているとはかぎらない。近年の歴史教育は、特に近代の歴史認識に関して、こうした偉人顕彰を絶対的史実として強要する傾向にある。だが、人物の評価とともに変化するのが歴史の常であり、またいかなる時代であろうと、その実像において偉人など存在しない(誰しも同じ人間である)ことを認識できない人や社会形成が、はたしてあるべき未来の姿なのであろうか。明治維新期の偉人として顕彰される人物をとりあげながら、歴史上の人物をみる多様な視点を紹介しながら、人間を一面的な価値観からしか批評しない価値観(歴史認識)を批判してみたい。

到達目標

歴史上の人物を、善人・悪人といったような一面的な視点だけで評価せず、多角的に考察できるようになること。
時として垣間見える歴史上の人物の公的側面に対する私的側面を、邪(よこしま)な視点や興味本位の視点だけで理解しない姿勢が堅持できること(誰しも同じ人間である)。

授業計画

1 はじめに
2 井伊直弼~書き換えられた実像~
3 高杉晋作~時代の風雲児~
4 幕末の桂小五郎と明治の木戸孝允
5 西郷隆盛~その幕末と明治~
6 西郷隆盛(死後)~西郷伝説~
7 大久保利通~その実像~
8 勝海舟~その幕末と明治~
9 伊藤博文~実務派官僚から政治家へ~
10 大隈重信~人をひきつけた個性~
11 五代友厚~士魂商才な人生~
12 岩崎弥太郎~為政者に翻弄され、為政者を翻弄した人生~
13 森有礼~明治に日本を代表する西洋化論者~
14 新島襄~私立大学創設に托した夢~
15 理解度の確認
とりあげる人物は予定かつ順不同。すべてできない可能性がある。高校で日本史を履修したことがない人、外国人留学生など、講義に関する事前知識に関して不安がある人は、必ず申しでること。

授業方法

講義形式。簡単なコメント文を書いてもらいます。

準備学習

シラバスにとりあげた人物に関して知識がない場合は、関連文献を一読しておくことが望ましい。なお、学校教育のレベルで知っているかどうかは、あまり関係がない。また、研究者によって執筆された幕末・維新期の概説書を通読することも望ましい。

成績評価の方法

レポート:80%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%
基本的には、さまざまな要素を含めた総合評価で判定する。

遠山美都男『名前でよむ天皇の歴史』(朝日新書)、朝日新聞出版2015

米田雄介『歴代天皇年号事典』、吉川弘文館2003
遠山美都男『古代の皇位継承』(歴史文化ライブラリー)、吉川弘文館2007
遠山美都男『天皇誕生』(中公新書)、中央公論新社2001

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

オフィスアワー

曜日:
水曜日
時間:
授業後20分間
場所:
講師談話室

鵜飼 政志 講師 (第2学期) 幕末・明治の人物像

授業概要

明治維新とよばれる幕末・明治初年の社会変動のなかで、日本は西洋化(近代化)を達成した。そして、そうであるがゆえに、国家指導者や社会の近代化に貢献した人物は、後の時代の価値観(歴史認識)によって偉人として顕彰される傾向になる。しかし、こうした歴史認識は、時々の国家や社会によって創造された人物像にすぎない。つまり、史実をふまえた実像を描いているとはかぎらない。近年の歴史教育は、特に近代の歴史認識に関して、こうした偉人顕彰を絶対的史実として強要する傾向にある。だが、人物の評価とともに変化するのが歴史の常であり、またいかなる時代であろうと、その実像において偉人など存在しない(誰しも同じ人間である)ことを認識できない人や社会形成が、はたしてあるべき未来の姿なのであろうか。明治維新期の偉人として顕彰される人物をとりあげながら、歴史上の人物をみる多様な視点を紹介しながら、人間を一面的な価値観からしか批評しない価値観(歴史認識)を批判してみたい。

到達目標

歴史上の人物を、善人・悪人といったような一面的な視点だけで評価せず、多角的に考察できるようになること。
時として垣間見える歴史上の人物の公的側面に対する私的側面を、邪(よこしま)な視点や興味本位の視点だけで理解しない姿勢が堅持できること(誰しも同じ人間である)。

授業計画

1 はじめに
2 井伊直弼~書き換えられた実像~
3 高杉晋作~時代の風雲児~
4 幕末の桂小五郎と明治の木戸孝允
5 西郷隆盛~その幕末と明治~
6 西郷隆盛(死後)~西郷伝説~
7 大久保利通~その実像~
8 勝海舟~その幕末と明治~
9 伊藤博文~実務派官僚から政治家へ~
10 大隈重信~人をひきつけた個性~
11 五代友厚~士魂商才な人生~
12 岩崎弥太郎~為政者に翻弄され、為政者を翻弄した人生~
13 森有礼~明治に日本を代表する西洋化論者~
14 新島襄~私立大学創設に托した夢~
15 理解度の確認
とりあげる人物は予定かつ順不同。すべてできない可能性がある。高校で日本史を履修したことがない人、外国人留学生など、講義に関する事前知識に関して不安がある人は、必ず申しでること。

授業方法

講義形式。簡単なコメント文を書いてもらいます。

準備学習

シラバスにとりあげた人物に関して知識がない場合は、関連文献を一読しておくことが望ましい。なお、学校教育のレベルで知っているかどうかは、あまり関係がない。また、研究者によって執筆された幕末・維新期の概説書を通読することも望ましい。

成績評価の方法

レポート:80%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%
基本的には、さまざまな要素を含めた総合評価で判定する。

参考文献

適宜指示する

第1回目の授業に必ず出席のこと。

友人のために配付資料を大量に持ち帰るような行為は禁止。
度重なる警告にもかかわらず露骨に睡眠を繰り返すものは、その後の履修を禁止することがあるので注意すること。