スポーツ科学演習
スポーツを多面的、科学的に分析する―
007-D-054

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
佐藤 陽治 教授 4 通年 3

授業概要

スポーツや運動を生理学、心理学、戦術学、力学及び栄養学的側面から解説する。身体の生理機能として運動と密接に関係する神経・筋組織・呼吸循環系器官の構造と機能を主に取り扱い、運動適応による変化(トレーニング効果)を学習し、目的に応じたトレーニング方法を学ぶ。また、神経系のトレーニングの一端として運動技術の構造、スポーツ戦術の構造、動作分析、運動学習理論、精神力の構造などをとりあげ、スポーツをとりまく広範囲にわたる基礎知識を得るとともに、それらの基盤となるスポーツや運動に関連する学術論文を紹介することにより自然科学的思考を養う。授業のまとめとしてスポーツ及び運動に関係する分野から自分の興味のあるテーマでレポートを作成する。

到達目標

スポーツや身体活動を多面的(適応生理、学習心理、技術、戦術など)、科学的に理解できるようになる。

授業計画

1 オリエンテーション
2 骨格筋の構造と機能、骨格筋の種類とその収縮特性
3 運動単位・筋収縮のエネルギー源
4 骨格筋のトレーニング効果とその方法(筋力)
5 骨格筋のトレーニング効果とその方法(筋持久力)
6 骨格筋のトレーニング効果とその方法(筋パワー)
7 論文講読(筋パワートレーニングに関して)
8 神経系の構造と機能
9 情報処理と意志決定、情報処理的アプローチ、反応時間と意志決定注意と人間パフォーマンス、3つの記憶(memory)システム
10 熟練パフォーマンスに対する感覚情報の寄与、感覚情報源、運動スキルの反射性調整運動時間と反射、制御様式群からの選択、視覚制御の原理
11 運動学習の原理、原則、練習の基礎的原理
12 運動技術の構造
13 スポーツ戦術の構造
14 スポーツ戦術の一般化(オープンスペース理論)
15 理解度の確認
16 スポーツ・バイオメカニクス(動作分析)
17 精神力の構造とトレーニング
18 精神力の構造とトレーニング(TSMI、POMS)
19 動作分析(ハイスピードVTR撮影、分析)(予定)
20 呼吸循環系の構造と機能(心臓・脈管系)
21 呼吸循環系の構造と機能(呼吸・循環系)
22 呼吸循環系のトレーニング効果とその方法(全身持久性・運動と酸素)
23 呼吸循環系のトレーニング効果とその方法(最大酸素摂取量・無酸素性作業閾値)
24 インターバルトレーニングの実際
25 間欠的運動のエネルギーとトレーニング
26 間欠的運動エナジェティクス(論文講読)
27 スポーツトレーニングの実際
28 運動と栄養(スポーツのエネルギーと食事)、レジスタンストレーニングと栄養
29 トレーニングと栄養、グリコーゲンローディング、脂肪摂取と肥満体質
30 理解度の確認
Web上で授業内容の資料を検索できる。開講回と講義内容はあくまで目安であり、順番の入れ替え、変更、割愛もありうる。理解度を観て、適宜小テストを実施する。

授業方法

講義、演習形式

準備学習

事前に、PC(e-learning)のPPTを確認しておくこと。

成績評価の方法

レポート:60%(前後期、各期末にレポートを課す)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%(振り返り用紙提出、内容)
小レポート:20%(逐次、学習状況を見て必要に応じて実施する)
前後期各期末レポートの提出は単位認定に必須である。

教科書

配布資料、Power point 資料

参考文献

配布資料、パワーポイント

その他

学会等で休講の場合、課題を与え小レポートの提出で補講に代える。最終回のまとめで希望者はレポート作成を10~15分程度の発表(Poster or Presentation)に代えてもよい。