エコロジー(環境問題とエネルギー)
007-D-067

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
宮川 努 教授・他
2 第2学期 2

授業概要

グローバルな環境問題で最も重要なのが地球温暖化とそれに伴う気候変動であり、ローカルな問題としては発展途上国を中心とした大気汚染問題が深刻さを増しています。これらはいずれもエネルギー消費と密接な関係があります。加えてわが国では、東日本大震災以降エネルギー政策のあり方が問われており、大きな社会問題となっています。本講義では、第1学期開講の「エコロジー(環境問題の基礎)」の内容を踏まえて、環境・エネルギー問題を経済学を中心とする社会科学的観点からより多面的に検討します。

到達目標

環境問題と表裏一体にあるエネルギー問題を理解するための基本概念を学んだ上で、現在の日本や世界のエネルギー事情だけでなく、過去の政策対応、資源管理におけるコモンズの視点や省エネ・低炭素のまちづくりなど、持続可能な社会構築のあり方を含めて、学生が環境・エネルギーに関わるさまざまな問題を、経済・社会面から読み解けるようになることを目指します。

授業計画

1 エコロジーとは何か(経済学からのアプローチ)[落合勝昭]
2 日本と世界の環境問題[落合勝昭]
3 持続可能な社会(気候変動と環境問題)[落合勝昭]
4 環境問題と技術・エネルギー[落合勝昭]
5 循環型社会への取り組み(環境と国際貿易)[落合勝昭]
6 わが国のエネルギー事情[浜潟純大]
7 自然資源管理と環境問題:持続可能性とコモンズ[茂木愛一郎]
8 コモンズ論の系譜[茂木愛一郎]
9 コモンズ論の現場:里山の世界・都市のコモンズ[茂木愛一郎]
10 経済とエネルギー[飯倉穣]
11 エネルギー選択とエコロジー[飯倉穰]
12 エコロジーと経済倫理[飯倉穰]
13 都市間環境とエコロジー[飯倉穰]
14 都市形成とエコロジー[飯倉穰]
15 授業の総括[宮川努]

授業方法

各専門家講師陣によるオムニバス講義形式で授業を行います。毎回配布する資料に沿って説明を行う予定です。

準備学習

授業の記憶が鮮明なうちに復習(約30分)することを奨励します。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):100%(理解度を確認するための筆記試験を行います。)

教科書

特定の教科書は使用しません。

参考文献

浅子和美・落合勝昭・落合由紀子『グラフィック環境経済学』、新世社2015年、ISBN=9784883842216
宇沢弘文・國則守生編『地球温暖化の経済分析』(Economic Affairs No.3)、東京大学出版会1993年、ISBN=9784130401272
宇沢弘文・細田裕子編『地球温暖化と経済発展』(Economic Affairs No.9)、東京大学出版会2009年、ISBN=9784130402439
宇沢弘文・茂木愛一郎編『社会的共通資本―コモンズと都市』(Economic Affairs No.4)、東京大学出版会1994年、ISBN=9784130401378
三俣学編著『エコロジーとコモンズ―環境ガバナンスと地域自立の思想』、晃洋書房2014年、ISBN=9784771025455
その他の参考文献は適宜紹介します。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

平成22年度までに「エコロジー」の単位を修得した学生、また平成26年度までに「エコロジー(環境問題と経済社会)」の単位を修得した学生は、「エコロジー(環境問題の基礎)(半期2単位)」および「エコロジー(環境問題とエネルギー)(半期2単位)」を履修することはできないので、注意のこと。