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法哲学演習
―公共的な討論をどう行うか?―
011-B-351
| 担 当 者 |
単 位 数 |
配当年次 |
学 期 |
曜 日 |
時 限 |
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若松 良樹 教授
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4 |
3~4 |
通年 |
金 |
5 |

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トランプ大統領誕生に至るアメリカの公共的な討論の不毛さと極端さは、アメリカだけの話ではなく、日本も含めた多くの先進国に共通の特徴でもある。このような世界においては、安易に理想について語る前に、一歩下がって、そもそも公共的な討論はどのようなものであるべきかを考える必要があるだろう。本演習においては、心理学や哲学などを手がかりに、ポスト・トルース時代において、いかにして合理的な公共的討論が可能となるのかを受講者とともに議論しながら、考えてみたい。

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自らの議論について反省する機会を提供することにより、柔軟な思考力を身につけることができるとともに、自分の考えを明確に語り、他者の考えを明確に理解することができるようになる。

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| 1 |
顔合わせ |
| 2 |
道徳の起源 |
| 3 |
理性の尻尾を振る直観的な犬 |
| 4 |
〈象〉の支配 |
| 5 |
私に清き一票を |
| 6 |
奇妙(WEIRD)な道徳を超えて |
| 7 |
〈正義心〉の味覚受容器 |
| 8 |
政治の道徳的基盤 |
| 9 |
保守主義者の優位 |
| 10 |
私たちはなぜ集団を志向するのか? |
| 11 |
ミツバチスイッチ |
| 12 |
宗教はチームスポーツだ |
| 13 |
もっと建設的な議論ができないものか? |
| 14 |
前期の振り返りと自由討論 |
| 15 |
夏期課題の報告(1) |
| 16 |
夏期課題の報告(2) |
| 17 |
政策のための哲学 |
| 18 |
動物実験 |
| 19 |
ギャンブル |
| 20 |
ドラッグ |
| 21 |
安全性 |
| 22 |
犯罪と刑罰 |
| 23 |
健康 |
| 24 |
障碍 |
| 25 |
自由市場 |
| 26 |
結論 |
| 27 |
他大学との合同ゼミの準備 |
| 28 |
合同ゼミ |
| 29 |
後期の振り返りと自由討論 |
| 30 |
レポート作成のために必要な研究倫理を学ぶ |

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毎回、教科書の該当箇所を要約し、著者の立場を代弁するAレポーターと、著者の立場を批判するBレポーターを指名する。両者の議論の後、簡単な解説を行い、全員で討論を行う。

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事前に教科書の該当箇所を読んでくること(2時間)
演習における議論を整理しておくこと(1時間)

- レポート:20%(学期末のレポートの点数)
- 平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):60%
- 夏期課題:20%(夏期課題の報告の点数)

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J.ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか』、紀伊國屋書店、2014年、ISBN=4314011173
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J.ウルフ『「正しい政策」がないならどうすべきか』、勁草書房、2016年、ISBN=4326154403
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履修者数制限あり。(15名)