日本政治外交史演習
2017年の日本外交を読み解く―
012-B-714

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
井上 寿一 教授 4 3~4 通年 5

授業概要

 2017年の日本外交を〈ポピュリズム〉〈グローバリズム〉〈エスノセントリズム〉の3つの観点から読み解きます。問題の過去=歴史を調べて、現状=現在を分析する。さらに未来に向けて日本外交のあるべき姿を具体的な政策として提言します。
 主要な論点は、トランプ新大統領のアメリカと日本の外交関係、イギリスのEU離脱が日本に及ぼす影響、小康状態から悪化に向かいかねない近隣諸国関係をはじめとして、テロ対策、核問題、広報外交、文化外交、国連外交、資源エネルギー外交、領土・国境線問題、歴史認識問題、外交と国内政治と多様です。
以上の個別テーマをリサーチペーパーにまとめて政策提言書を作成します。

到達目標

1 国際関係のなかの日本外交の過去・現在・未来について多角的に理解し、自分の頭で考え、自分の言葉で表現できるようになります。
2 関係者インタビューをとおして、質問する力と理解する力を養うことができるようになります。
3 フィールドワークをとおして、知的な共同作業をおこなうことができるようになります。

授業計画

1 オリエンテーション
2 調べ方の基礎
3 調べ方の応用
4 課題設定の仕方の基礎
5 課題設定の仕方の実例
6 フィールドワークの基礎
7 インタビューの基礎
8 フィールドワークの実際
9 インタビュー実習
10 個別テーマの選定作業
11 個別テーマA
12 個別テーマB
13 個別テーマC
14 個別テーマD
15 調査報告・討論・分析(PartⅠ)
16 調査報告・討論・分析(PartⅡ)
17 調査報告・討論・分析(PartⅢ)
18 調査報告・討論・分析(PartⅣ)
19 中間発表(1)
20 中間発表(2)
21 中間発表(3)
22 中間発表(4)
23 政策提言書の作成の基礎
24 政策提言書の作成の実際
25 政策研究をめぐる報告と討論(1)
26 政策研究をめぐる報告と討論(2)
27 政策研究をめぐる報告と討論(3)
28 政策研究をめぐる報告と討論(4)
29 全体のまとめ
30 自主研究

授業方法

〈1学期〉
バザール型ディスカッション(少人数グループ分散討論)形式
参加者が共通の基礎的知識を積み上げ、問題の所在を確認し、問題関心の共有(価値観の共有ではなく)をおこないます。
〈2学期〉
ワークショップ(共同作業・共同討論)形式
ワークショップ型の共同作業・共同討論によって個別の論点に関する考察を深め、その結果を政策提言書としてまとめます。

準備学習

予習 ①テキストの指定箇所の読解(約2時間)
   ②毎回のレポート作成(約4時間)
復習 ①返却されたレポートの修正(約30分)
   ②毎回のまとめの確認(約30分)

成績評価の方法

レポート:30%(年度末の1万字のレポート。)
小テスト:10%(予備知識を確認する目的の小テスト。)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%(クラス参加の意欲とグループ作業での貢献度。)
小レポート:30%(毎回提出することが評価の前提条件。)

教科書

加藤朗『日本の安全保障』、ちくま新書2016
遠藤乾『欧州複合危機』、中公新書2016
テキストはこちらで用意します。各自で購入する必要はありません。

参考文献

井上寿一ほか編・著『日本の外交(全6巻)』、岩波書店2013

履修上の注意

履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。