英米法
アメリカのコピーライト法―
011-A-250

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
紙谷 雅子 教授 4 2~4 通年 1

授業概要

法制度は言語ほどおたがいに差異があるわけではないかもしれないが,法は文化であり,社会の一部である.フランス法やドイツ法と同じ法グループに属している日本法から見た「英米法」の特長について,今年度は,アメリカ合衆国のコピーライト法を検討対象として,考えることにする.

到達目標

アメリカのコピーライト法を通じて,制定法時代における判例法の役割を理解する.

授業計画

1 「英米法」についてと比較法入門
2 コピーライトとアメリカ憲法
3 法の継受
4 1709年アン女王法Statute of Anne
5 書籍商の戦争
6 制定法上の権利とコモン・ロー上の権利
7 1790年法
8 1831年のコピーライト法
9 Wheaton v. Peters (1834)
10 White-Smith Music Publishing Co. v. Apollo Co. (1908)
11 1909年のコピーライト法
12 1952年の万国コピーライト条約
13 Hemingway's Estate v. Random House Co. (1968)
14 Time Incorporated v. Bernard Geis Associates (1968)
15 1976年法
16 Walt Disney Productions v. Air Pirates (1978)
17 Sony Corp. v. Universal City Studios, Inc. (1984)
18 1988年のベルヌ条約実施法
19 Rural Telephone Service Co. v. Feist Publications (1991)
20 Campbell v. Acuff-Rose Music, Inc. (1994)
21 2つの1998年法
22 Eldred v. Ashcroft (2003)
23 Suntrust v. Houghton Mifflin Co. (11th Cir. 2001)
24 Grokster v. Gonzales (2005)
25 Capitol Records v. Naxos (2005)
26 Capitol Records, LLC v. ReDigi Inc. (S.D.N.Y. 2013)
27 Kirtsaeng v. Wiley (2013) and (2016)
28 パブリック・ドメイン
29 孤児になった作品
30 2018年の状況

授業方法

基本的に講義形式である.教科書はない.
授業進行のために必要な資料は事前に配布する.
必ず,目を通しておくこと.

準備学習

事前に配布される資料を読んで授業に出席すること(約30分).

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):85%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):15%(出席表は「提出」という事実だけでなく,その内容も評価の対象である.)

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。