地方政治Ⅰ
地方の課題と自治体の政治行政制度―
012-A-317

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
伊藤 修一郎 教授 2 1~4 第1学期 3

授業概要

 地方が直面する課題の構造を探り、その解決策を論ずる中で、なぜ地方自治と地方自治体が必要かを現実と理論の両面から理解する。地方の課題を解決するための政治行政制度とその運用実態を学ぶ。歴史の側面からも検討を加える。公務員試験に出題されるようなトピックをひととおり扱うよう努めるが、受験対策ではない。

到達目標

市民に最も身近な政府の営みを理解することで、受講者が自らの問題として地域の課題や自治体改革の方策について考える動機や材料を提供することをめざす。

授業計画

1 はじめに:授業の進め方の説明+なぜ政府が必要か(公共財の観点から)
2 地域の問題の共通構造
3 景観問題と共通構造・自治体
4 地域の問題の解決策と自治体・行政
5 地方自治体の制度(種類、二元代表、行政委員会)
6 首長①知事と選挙を中心に(東京都知事の仕事)
7 首長②市長の仕事:経歴と多選
8 議会の制度と実態(議員の経歴、党派性、議会改革)
9 二元代表制における首長・議会関係
10 地方財政①歳入(税)
11 地方財政②歳入(交付税、補助金、地方債)
12 地方財政③歳出・地方財政の診断
13 地方自治の歴史Ⅰ:江戸~明治
14 地方自治の歴史Ⅱ:昭和~平成の地方分権改革、中央地方関係
15 理解度の確認
ミニレポート課題や講義レジュメをG-Portを通じて配布するので、受講希望者はただちに登録を行うこと。

授業方法

主に講義の形式で進める。講義資料はG-Portで事前配布。
 3分の1程度の回で、居住地や出身地の自治体等に関してインターネットで調べられる範囲の課題を事前に課し、有志に授業中、調査結果の報告を求める(「10分間リサーチ」と呼ぶ)。その回は、履修者全員にリサーチメモ(G-Portのアンケートを利用)の提出を求める。講義は報告内容も踏まえながら進めることとする。ビデオや新聞記事を題材に用いて討論を行う。
 ビデオ等の教材をもとにクラスで討論する。感想を書いてもらい出席点とすることもある。

準備学習

課題を出すので、その答えをもって授業に参加すること。
毎回、参考文献を示すので、興味をもった文献を選んで該当箇所を読むことが理解を深める。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):70%
小テスト:20%(10分間リサーチ結果のメモ)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):10%(感想メモなど)
成績評価は期末試験、ミニレポート、参加点で行う。期末試験は授業内容を理解していないと答えられない記述式問題が出るので、楽して単位を取得したい学生やひとつの科目も落とせない学生にはお勧めしない。就活中で授業に出られない学生の単位取得は難しいと考える。
 これまで、1年生はほとんどが試験問題をみて放棄している。2年次以降に履修することを強くお勧めする。

教科書

テキストはない。講義資料、教材はG-Portで配布する。参考文献は授業時に指示する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

ミニレポート課題や講義レジュメをG-Portを通じて配布するので、受講希望者はすみやかに登録を行うこと。
第1回目の授業では、再履修者に対する指示を与えるので、必ず出席すること。