経済数学(上級Ⅱ)
マクロ経済動学で用いる数学の基礎―
021-D-329

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
中田 真佐男 講師 2 3~4 第2学期 2

授業概要

 現代のマクロ経済学では、(1)経済主体の通時的な最適化行動を前提とした理論モデルを構築し、(2)長期的な均衡(定常均衡)とそこに至るまでの調整過程を明らかにすることに主眼を置く「動学的」なフレームワークが標準的なアプローチとなっている。本講義では、こうしたマクロ経済動学分析に不可欠となる動学最適化問題や連立微分方程式の解法を学ぶ。

到達目標

マクロ動学モデルを用いた学術論文の内容を理解し、自らも基礎的なモデルを構築して経済分析を行えるようなることを目標とする。

授業計画

1 イントロダクション
2 基礎概念の復習
3 静学最適化問題
4 動学の基礎:差分方程式
5 動学最適化問題(解法の説明)
6 動学最適化問題(演習問題)
7 微分方程式(解法の説明)
8 微分方程式(演習問題)
9 同時微分方程式(解法の説明)
10 同時微分方程式(演習問題)
11 Ramsey Model の分析(基礎)
12 Ramsey Model の分析(応用)
13 非線形関数の線形近似
14 総合演習
15 予備日
受講者と相談のうえ、授業計画を変更する可能性がある。

授業方法

 授業は、(1)指定したテキストの内容に沿った教員の講義、(2)講義内容に関連する演習問題への解答を組みあわせながら進行する。

準備学習

(1)事前に教科書の該当箇所を読んだうえで授業に臨むこと (30分~60分)
(2)授業中に実施した演習問題については、次回までに必ず解法を復習しておくこと(60分~90分)

成績評価の方法

レポート:50%
小テスト:20%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%
・この科目は、学部3-4年生が受講することのできる大学院科目であり、学部生の成績評価は大学院生と同様に行う。
・授業期間を通じて課される課題については、提出期限後の授業で解説と講評を行う。

教科書

中田 真佐男『基礎から学ぶ 動学マクロ経済学に必要な数学』第1版、日本評論社2011年、ISBN=978-4-535-55677-5

参考文献

Alpha C. Chang, Kevin Wainwright , Fundamental Methods of Mathematical Economics, 4th Edition, McGraw-Hill, 2005, ISBN:978-0071238236

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。