経済学特殊講義(保険論)
社会人に必須の“生きる力”を身につける―
021-B-113

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
武石 誠 講師 4 1~4 通年 2

授業概要

生きる力を身につけよう!
 
 皆さん方はこれから社会で活躍していくことになりますが、社会人として必要なことは何でしょうか。それは“生きる力”です。
 それでは“生きる力”とは具体的にはどのようなものでしょうか。
 皆さん方がこれから経験する社会は、これまでの時代とは異なり前例が通用しない時代です。今後、皆さん方はこれまで経験したことのないようなリスクに直面することになるかも知れません。そのような時代を生きる私たちはどのように生活していけばいいのでしょうか。
 今、私たちに求められるているのは、日常生活におけるリスクを想定し、目標実現に向けいかに的確に対処していくかということで、これがまさに“生きる力”そのものなのです。
 皆さん方はこれからの人生にいろいろな夢を描いていると思います。夢はこれから進むべき道を具体的に描くことで目標になります。目標のある人はこれからの人生において、何事においても容易にくじけず、強い心と人生の座標軸をもつことができます。
 この授業では一人ひとりが“生きる力”を身につけることを目的にしてます。
 
人生の3つの節目ー就活・婚活そして終活ーをデザインしよう!
 
私たちの人生には大きな節目となる“活”が3つあります。
 はじめに就活、これは今皆さんが直面している問題で、まさに社会人としてのキャリアデザインであり、次が婚活、これはこれからの人生で家族を形成し、ともに成長していくという家族のライフデザインを意味しています。そして最後が終活、これは自分の人生のゴールをどのように迎えたいかという人生の集大成をデザインするということです。
 皆さんがこれから経験する人生のステージは大きく分けて2つあります。一つは社会人として社会の中で主体的かつ能動的に活動する就労期、そしてリタイアしゴールを意識し人生の集大成を目指すリタイア期です。また、結婚し家族を形成する家族形成期、さらにお子さんが誕生するとお子さんとともに家族が成長していく家族成長期、そしてお子さんが独立し、夫婦二人の生活に戻る家族成熟期、やがて配偶者が死亡し単身世帯となる家族円熟期というライフサイクルを経験することになるでしょう。
 このように皆さんはこれからそれぞれがライフステージ、ライフサイクルを経験することになりますが、そこには皆さん一人ひとりの夢や目標があり、本授業では一人ひとりの夢を目標に転換し、それを実現するための具体策をデザインし、実現するための力を身につけるためのお手伝いをしたいと思います。
 
保険を活用してライフリスクに効果的に備えよう! 
 
 皆さんはこれから人生の中でで様々なリスクに直面するかも知れません。また、リスクと言っても一人ひとりリスクの本質は異なりますが、ライフステージ・ライフサイクル特有のリスクもあります。そこで皆さんがこれからの生活をデザインするうえで重要なポイントがリスクを想定することです。そしてリスクが自分や家族にとってどのような影響があるか分析し、そしてダメージを評価することで具体的な対策を講じていく力、それがまさに“生きる力”と言えます。
 学生である皆さんは、前例が通用しない変化の時代だからこそ一人ひとりが自分のゴールをしっかり見据え、今をどのように生きていくかというライフデザインを描くことで、これからの人生で遭遇するおそれのあるリスクを想定し的確に対処し、一人ひとりが思い描いた人生を実現することが可能になります。
 そしてリスクの対処方法の重要な一つが保険の活用です。そこで本授業では保険とは何か、どのようなリスクに対応できるのか、また保険の限界は何かといったことを学び、一人ひとりが効果的に保険を活用するために必要な保険を“選ぶ力”を身につけることができるようにしたいと思います。

到達目標

リスクの本質を習得し、リスクについて分析・評価する力と、ライフマネジメントを理解し、一人ひとりがこれからの自分の人生をデザインし、リスクに対応する力を身につけ、“生きる力”の醸成を到達目標とする

授業計画

1 保険論で何を学ぶのか
2 リスクについて
3 リスクと保険について
4 リスクマネジメントについて
5 リスクマネジメントの実践について
6 リスクに対する具体策について
7 ライフマネジメントについて
8 キャリアマネジメントについて
9 家計マネジメントについて
10 ライフプランニングについて
11 わが国の社会保障システムについて
12 ライフマネジメントとセーフティーネットについて
13 ライフマネジメントと保険について
14 1学期のまとめ
15 予備日
16 保険について
17 生命保険の生成と発展について
18 損害保険の生成と発展について
19 死亡リスクについて
~ 死亡リスクの本質とは何か
20 死亡リスクへの備えについて
21 雇用リスクについて
 ~ 雇用リスク野本質とは何か
22 雇用リスクへの備えについて
23 長生きリスクについて
 ~ 長生きリスクの本質とは何か
24 長生きリスクへの備えについて
25 クルマのリスクについて
26 住まいのリスクについて
27 暮らしのリスクについて
28 日常生活における保険の効果的活用について
29 総括
30 予備日
上記の授業計画は今後、皆さんの意見などを踏まえ適宜変更することがあります

授業方法

講義形式で行う

準備学習

受業レジメには当日の受業の復習用に確認テストを記載するので、各自次回受業までに確認テストを行い、次回授業冒頭に行なう確認テストの解説で、各自の回答結果を確認する<確認テスト回答:30分、解説:10分> 

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):80%(授業内容の理解度と論旨の正確性・客観性で評価)
レポート:20%(論文の内容・構成および論旨の正確性・客観性で評価)
成績評価の方法・基準:試験は論述式で解答ポイントを設定し解答内容を評価。原則加点方式
授業で配布する「質問・意見用紙」で提出された確認テスト及び課題レポートについては提出後、コメントを付して原則提出の翌週に返却。

教科書

特に指定なし

参考文献

授業の中で適宜紹介