人的資源論
022-A-211

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
守島 基博 教授 4 2~4 通年 2

授業概要

企業にとって、人材というのはおそらくもっとも重要な経営資源である。人材無しでは、企業は戦略や事業目標を達成できないし、また企業が競争力を獲得、維持するのも人材の働きにかかっているからである。この授業では、組織や企業が、組織の目的をより効果的に達成し、企業の強みを維持していくためには、どう人材を活用すればよいのかを考える。こうした行為は通常、人材マネジメントまたは人的資源管理(Human Resource Management、略してHRM)と呼ばれ、この授業では、この分野を全般的に網羅する。

到達目標

この授業では、
①採用から退職までの人的資源管理プロセスの関する基本的な知識を得、、
②それが具体的に企業や組織でどう展開されてきたのかを理解し、
③人的資源管理の仕組みや運用を経営的な視点から設計することについての理解を得る
ことを目標とします。

授業計画

1 人的資源管理を捉える枠組み
2 企業の経営活動としての人的資源管理
3 経営戦略と人的資源管理:枠組み
4 経営戦略と人的資源管理:事例研究
5 基本枠組みとしての社員格付け制度
6 社員格付け制度の国際比較
7 人材の獲得:採用
8 配置と異動
9 人材の評価:人事考課という制度
10 人材の評価:人材評価の変化
11 昇進管理・降格管理
12 報酬管理:報酬とは何か
13 報酬管理:成果主義という動き
14 理解度の確認
15 予備日
16 人材の育成とキャリア:基本
17 人材の育成とキャリア:キャリアというもの
18 退職管理:雇用調整と解雇
19 従業員福祉のHRM:ワークライフバランス
20 従業員福祉のHRM:福利厚生
21 従業員福祉のHRM:ワークライフバランス
22 雇用関係における労使対立:労使関係と労働組合
23 弱者としての労働者とその保護
24 非正規社員の活用
25 経営のグローバル化とHRM
26 女性人材の活躍とHRM
27 人口の高齢化とHRM
28 人事部の機能
29 理解度の確認
30 予備日
・今回が私の学習院大学での初年度なので、状況によって授業内容の入れ替え、修正などがあります。
・主に、講義形式ですが、頻繁に課題を考えてもらったり、可能な限り授業内ディスカッションをしたいと考えています。
・授業中に企業事例などをプリントで配布するので、必ず受け取るようにしてください。

授業方法

講義とディスカッション。指名して答えてもらうこともある

準備学習

・各回の内容とテキストの該当部分は初回授の授業で説明しますので、その部分を授業前に読んできてください(1時間程度)。
・教科書の内容は多くの内容が簡単に書かれているので、必要があれば、自分で図書館やインターネットを利用して、調べて下さい(1時間程度)。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):35%(授業の理解度:結果は、後日掲示などの方法で知らせ、夏休み後にフィードバックを行います。)
第2学期(学年末試験):35%(授業の理解度:結果は、後日掲示などの方法で知らせます。)
レポート:30%(HRMのテーマにを選び、資料等を調べて、企業経営における位置づけを議論する。詳細は授業で説明する。レポートはコメントを付して、返却をする予定です。)

教科書

佐藤博樹・藤村博之・八代充史『新しい人事労務管理(第5版)』(有斐閣アルマ)第5版、有斐閣2015
守島基博『人材マネジメント入門』(日経文庫)、日本経済新聞出版社2004

参考文献

守島基博『人材マネジメント入門』(日経文庫)、日本経済新聞出版社2004

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。